自分が小さかったころ、お父さんに愛されなかった

 

お父さんが一緒に遊んでくれなかった

 

こんな経験をして、寂しい思いをしていた人や、自分はお父さんから愛されていないと思っている人はいるのではないでしょうか。

 

でも、お父さんはお父さんなりの方法で愛を与えてくれています

 

 

 

 

 

 

最上うみみさんの『壊れた家族で生きてきた』という本の中で、こんなシーンがあります。

 

 

うみみさんは自殺未遂をして入院をします。

 

このとき、お父さんとうみみさんは一緒に暮らしていません。

 

お父さんは再婚をしていて、奥さんと娘(再婚相手の連れ子)と暮らしていました。

 

入院手続きは親族でないとできないので、お父さんに連絡がいきました。

 

退院後、お父さんと対面します。

 

 

そのときにお父さんがいったことが「どれだけ人に迷惑をかけてるんだ」です。

 

血のつながった娘が自殺をしようとしたことを心配しないのに、血のつながっていない娘や奥さんの方を心配するお父さんに、うみみさんは爆発します。

 

 

そのときのやりとりが

 

「全部お父さんのせいだ!!」

 

「こーちゃんが自殺したのも!!」

 

「お父さんが私たちより奥さんを選んだからっ」

 

「私たちは捨てられたと思ったんだ!!!」

 

 

「本当の娘は私なんだよ」

 

「ずっと私のお父さんでいてよ!!!」

 

「娘の私を愛してよー!」

 

うみみさんは、自分が思っていたことを伝えます。

 

 

それに対してお父さんは、妻や子ども(うみみさんたち)を養うために一生懸命働いてきた。

 

「男は背中で見せるもんだ!」といいます。

 

 

うみみさんとしては、一緒に遊んでもらったり、話を聞いてもらったりして欲しかったのでしょう。

 

お父さんとしては、仕事をして稼いで家族を養うことで愛情を示してきました

 

子どもがして欲しいことと、親が愛情を伝えていると思っていることが、ずれているんです。

 

 

男性の中には、愛情を示すことを恥ずかしく感じる人がいます。

 

たくさん仕事をして稼いで家族を養うことが愛情だと考えている人もいます。

 

あなたがして欲しかったことと、お父さんがやってくれたことには、ずれがあったかもしれません。

 

それで寂しい思いをしたこともあるでしょう。

 

それでも、お父さんなりに愛情を示してくれていたのですよ。