こんにちは。
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今週のブログ担当
北区王子駅のアロマテラピーサロン&スクール
アロマベーネ 川瀬です。
アロマテラピーの効果として、皮膚塗布などの方法で成分をとりこみ精油の薬理作用を利用するものと、嗅覚から芳香を脳に伝え、自律神経系、内分泌系、免疫系など人の生理作用に影響を与えるものがあります。
嗅覚から芳香を伝えるルートについては、アロマテラピーを勉強した人なら幾度となく聞いたことだと思います。
鼻腔の奥の嗅上皮に「におい分子」が触れると、その刺激が電気信号に変換され、脳の一部である嗅球から大脳辺縁系などに信号が伝えられます。
匂いの伝達経路を図にしてみました。
今日お話したいのは、この伝達経路のことではなくて、においを最初にキャッチする嗅上皮と嗅球の間にある骨、「篩骨」についてです。
篩骨の篩板には細かい穴があいていて、ここを嗅上皮から嗅球に信号を伝達する嗅神経が通っています。
ここからは、ロルファーの藤本靖さんの著書「疲れない身体をいっきに手に入れる本」(さくら舎)からの引用です。
内容を短くまとめてお伝えします。
わたしたちは嫌なニオイを嗅いだ時、鼻の上にシワを寄せ、顔をしかめて反応します。
(藤本さんの本では「匂い」の漢字をつかっています)
このとき、鼻と額の境にある鼻根筋という筋肉を緊張させて、ニオイが入るのをブロックしようとします。
反対に心地よいにおいの中にいるとき、シワを寄せていた鼻根の緊張をとき、鼻の奥の通りがよくなります。
鼻根の緊張は、においに限らず、嫌なことに遭遇するときにわたしたちがおこす反応です。
人は鼻で好き嫌いを嗅ぎ分けるのです。
都市生活の中で現代の人は、ストレスになるものに囲まれ、鼻根筋を緊張させる時間が長くなっています。
そこで先ほどの篩骨の話になります。
嗅神経の通り道である篩骨には、この骨を起点として頭蓋骨の内側から背骨の内側に縦の膜のつながりがあり、終点は尾骨になります。
実際にクンクンとにおいを嗅ぐと犬のように、尾骨のあたりがムズムズと動くのがわかります。
「みえるじんたいTHE HUMAN BODY BOOK」南江社
嫌なことを取り入れまいと鼻筋を緊張させていると、篩骨を固めて、そこから繋がる背骨の中の縦のつながりも固めてしまうのです。
この「身体の芯」が固まってしまうと、ストレッチやマッサージでは容易にゆるめることはできず、背骨のゆがみの原因になることもあるそうです。
それをゆるめるためには、元の原因である鼻筋をゆるめるのが有効なのだと言います。
本のなかでは、鼻を通すのによい呼吸法が紹介されていました。
でも、アロマテラピーを知っている人なら、理屈は無用。
好きな香りを選んで、鼻の前にもってくれば、自然と深い息がうまれ、お腹まで空気が通り抜けます。
アロマトリートメントがよい理由は、心地よい香りによって体の中からゆるめてしまうこともあるのでしょう。
香りを使うことは、わたしたちが意識していない部分でも、心と身体を常に良い状態に戻すよう働いてくれるのですね。