本日は、SAABの4WD(XWD)の先駆けである世界統一限定モデル、”Turbo X”
についてお話いたします。
当時、このTurbo Xの発表会はヤナセ主催の東京タワーの隣の某ホテルで行われ
、当社の新車サーブ担当であるヤナセ芝浦本社のSAAB担当さんのご好意で、
私も会場に足を運びました。
当時、サーブは全くと言っていいほど、世間一般的にメジャーではありませんでしたので、国内限定ワゴン、セダン合わせて30台という希少性にもかかわらず、盛り上がりに欠けておりました。
私といえば、この時のこの車輌を一目見た時の衝撃が忘れられず、後に当社で、
中古のセダン3台、ワゴンを6台販売しました。
このTurbo Xの市販モデルとの大きな違いは本革シートとマフラー。
現在、XWDは通常モデルに適用されましたが、この本革シートの素材、シートパターンはTurbo Xだけのものです。
マフラーに関しては、もしかすると取り寄せる事ができるのかもしれませんが、これも
専用のものであり、アイドル時は、大き目の図太い重低音を聞かせてくれます。
走りとしましては、Aeroの2,8L を4WDで動かすので、2WDAeroよりは物足りなさを感じるかもしれませんが、このTurbo X専用チューンのスポーツ
エグソーストシステムのお陰で、パワー以上の心の喜びを感じます。
簡単に言うと、高回転の時の音があまりに心地よいので、アクセルをついつい踏みたくなってしまう感が強いのです。
走りに関しては、一度京都のお客様より買取りさせて頂き、自走で東京まで帰って来なければならない時がありました。
その時は、あいにくの雨。
しかし、そこはXWD、高速時の車線変更、トラクションのかかり方、他全てにおいて
楽に、快適に、楽しく、ストレスも全く無く、あっという間に東京まで帰ってきました。
とても運転し易く、サスも適度に硬め、シートの座り心地もとても良いので、ロングは
得に良いように感じます。
”Turbo X”の新車時カタログ。
ヤナセ芝浦本社でもSAABの売りがどん底の時ですから、カタログもたった30台に
対してにもかかわらず、大変お洒落なものでした。
国内限定は当初の発表では、セダン20台、ワゴン10台という事でしたが、実際にはセダン、ワゴンともに15台ずつになったようです。
私の個人的な意見ですが、Turbo X以外のXWDに関しては、2WDモデルよりも遥かに遅く感じます。
通常モデルであれば、私は是非Aero2WD、255PSバージョンで軽快なドライビングを楽しんでいただければと感じます。
現行の93X、2,8TXWD、2,0TXWD、まだ私乗った事が無いのでなんとも言えませんが、2WDAeroの25PSアップである280PSで、4WDであるTurbo Xのマフラーノーマル版という考えでいくと、すごく嫌な予感がしています。
ようは、乗っていて楽しいのはどれか?という事です。
勿論中古車で、適正な相場でお届けできるような個体があれば、是非当社では
仕入れるつもりでありますので、その時また改めてインプレッションさせていただけ
ればと思います。