本日御紹介しますのは”SAAB ”
SAABは、以前から先日御紹介していますRS6と並んで、当社が最も得意としている車種で、過去、現在と得に高年式モデルについては日本で1番ともいえる在庫、中古車販売実績を持っております。
なぜ私がそこまでSAABという車に惹かれるか?
過去のミツワ自動車さんが扱っていた頃のSAAB 900、9000時代のものも過去に散々売ってきましたが、とにかく故障が多かったのが印象に残っています。
そして、天井の内張りのタレや、基本構造のメンテナンス性の悪さなど、私には良い
イメージが無かったのです。
この頃のスエーデン車といえばVOLVO。
ボルボ、240、740、940等、当時のFRモデルはミッションやポンプ類、ラジエター、他全て日本製パーツを使って信頼性を確保しており、それで当時”ボルボは
壊れない””壊れても修理費が安い”という事になっていたのです。
ようはサーブとは真逆のイメージを持ってたように思います。
サーブのターニングポイントは、1994y。
9-3はベクトラ、9-5はオメガのシャーシを使い、エンジン、ミッション系、他の配置等全てを変えたのです。
例えば、900時代のATは、当時正規ディーラーであるミツワで交換するのは2ヵ月以上の時間と120万円以上のお金を必要としていました。(2台実際にやりました)
しかし、オペルベースになってからはそういう事は全く無く、ごく一般的な普通の修理費、手間で住むようになりました。
この1994y~2002yモデル頃までの900、9-3は私からすると、今となってはまだまだ故障が多い。構造の大幅変更に伴い、細かな部分の初期トラブルや、後は
10年前後経っているので消耗品、経年劣化がどんどんくる感じです。
どんな良い固体を持ってきてもこのあたりの故障は逃れられません。
それで、当社ではほとんど取り扱いをしないのです。
そしてちょっと注意しなければならないのが、9-5。
たしかにオメガベースになってからは、過去の9000なんかとは比べ物にならない程に良くはなりましたし、信頼性も飛躍的に上がりました。
しかし、1995y~2008yあたりの9-5、基本的設計がまるで変わってないのです。
エンジンを見るとよく解ります。
これは現行一つ前の型の2004yモデル9-5リニアのEG。
どうでしょう?全然見分けがつかないはずです。
ここからも解るように、9-5だけは当初から設計を全く変えていないのが、故障等が多くお金がかかるという理由の一つかもしれません。
ただし、あくまでこのあたりは個体差が激しいのが中古車市場の現状です。
前のオーナーがどれだけマメに、正規なところでキチンと整備をしてきたかによって
全然違います。
9-5の場合、見た目が2003yあたりから現代っぽくなるので、痛い目にあっている
お客様をよく見ます。
外装の綺麗さは勿論ですが、9-5の場合、まずは中身と思っておいてください。
逆に”ネオクラッシック”という観点から、今となってはこれだけ味があり、普通以上の走りをして、そこそこの維持費で楽しめる車輌は少ないと思っています。
サーブの場合、高年式の9-3が壊れなさ過ぎる為に、FFボルボよりは全然故障も少ないし、維持費も高くない9-5が、故障が多目のように感じるのかもしれません。
私は”評論家”ではなく、あくまで現場にいる人間ですので、このあたりのSAABの魅力を正直にうまくお客様達に伝えていければ良いなと思っています。