マルドゥク木星の守護者～シュメール文明バビロニア神話と占星術～
マルドゥクと竜（ムシュフシュ）。左手に王権の象徴である「輪と棒」（プックとミック）を持っている。
Franz Heinrich Weißbach - Franz Heinrich Weißbach (1903), Babylonischen Miscellen. Wissen-schaftliche Veröffentlichungen der Deutschen Orient-Gesellschaft 4, p. 16., パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=117980による
広報担当猫バニラ
今日はシュメール文明の古代神アヌンナキの一人、マルドゥクについてのおはなしだにゃ
(占い師)
マルドゥクは、古代メソポタミア神話の特にバビロニア神話などに登場する男神。
バビロンの都市神でバビロニアの国家神ですが、後の時代にエンリルに代わって神々の指導者となり、アッカド語で「主人」を意味するベールと呼ばれるようになります。
『エヌマ・エリシュ』のなかでは世界と人間の創造主とも謳われています。
広報担当猫バニラ
『エヌマ・エリシュ』はバビロニア神話の創世記叙事詩だにゃ
マルドゥクを中心に当時の人たちの生活が描かれているんだにゃ
(占い師)
マルドゥクは古代からメソポタミアとバビロンの守護神として信仰されていました。
バビロンが当時ユーフラテス渓谷の政治の中心地になったハンムラビ（紀元前18世紀）にマルドゥクはバビロニア神殿の位置にゆっくりと移動を始めました。
紀元前2千年紀の後半までに完全に定着し、バビロン市ではマルドゥクはエサギラ神殿で崇拝されていました。
マルドゥクの神殿は推定90メートルの高さでそびえ立つ「エテメンアンキ」と呼ばれる塔のような建物で、旧約聖書における「バベルの塔」のモデルになったと言われています。
広報担当猫バニラ
マルドゥクの神殿「エテメンアンキ」がバベルの塔のモデルだったとは～
ビックリだにゃ
(占い師)
メソポタミア神話に登場するる神々は大半が擬人化されていますが、
マルドゥクだけは例外でした。
その姿は4つの目と耳（もしくは2つの頭）を持ち、唇が動けば火を吹き出し、背は神々の中で最も高く、四肢も長かったと言われています。
広報担当猫バニラ
目と耳が4つとか口から火を吐くとか・・こういう話を聞くと
シュメールの神々アヌンナキは惑星にビルから訪れた異星人っていう話がしっくりくるにゃ
(占い師)
彼の胸に下げられた天命の粘土板「トゥプシマティ」、ムシュフシュとその配下である強風や砂嵐といった7つの悪風、嵐の戦車、弓と三つ叉の矛、そして最大の武器は洪水だったと言われています。
彼の力は強大で「最も険しい山をも潰滅させ」「海の波を狂ったように掻き立てる」と表されています。
優れた能力を誇るが故に傲慢さを持ち合わせるが、一方では知恵者で非常に勇敢な神でもあったとも言われています。
広報担当猫バニラ
(占い師)バビロニア神話の創世記叙事詩『エヌマ・エリシュ』にはルドゥクの英雄的活躍と彼が至高神に至るまでの過程が物語されています。
広報担当猫バニラ英雄として活躍できるし、至高神として崇められるのも納得だにゃ
(占い師)では『エヌマ・エリシュ』の内容をお話しますね。
母なる原初の海の女神ティアマトが生んだ子ども達（次世代に続く新しい神々）がうるさく騒ぎたてるので、
広報担当猫バニラアプス・パパ”子供達を殺害”って激しすぎるにゃ
バニラのような庶民猫は神様の思考回路にはついていけないにゃ
(占い師)そうですよね、アプスお父さんは産後ウツとかですかね～？
『エヌマ・エリシュ』の引用
夫アプス「彼らのふるまいに私は我慢ができない。私は昼は休めず、夜は眠れない。
これに対して妻ティアマトは
「夫にむかってわめきはじめた。苦しんで叫んだ……
『なんですって! 私たちが創ったものをみずから滅ぼすんですって! たしかに、彼らの行ないは不快ですけれど、我慢して優しくしてあげましょうよ』」
広報担当猫バニラアプス・パパだって昔は子供だったはずにゃ～
ティアマト・ママの言う通り子供が小さいうちは我慢して優しくしてあげたいにゃ
(占い師)昔はみんな子供だったんですが、大人になるとそういうこと忘れちゃうんでしょうね～
補佐官のムンムと共謀し子供達の殺害を企てるアプスです。
その子どもがマルドゥクだと言われています。
広報担当猫バニラアプスとティアマトの子供が
工芸、水、知性、創造の神エンキなんだにゃ～
(占い師)エンキはとても賢い神様で魔術にもたけていました。
エンキはアプスの体の上に神殿エアブズを建設し、妃のダムキナとの間に息子のマルドゥクをもうけます。
天空の神アヌは優れた才能を持つマルドゥクの誕生を大変喜び、彼に4つの風を送ります。
アヌに送られた4つの風で遊ぶマルドゥクにより、ティアマトの海の体はかき乱され、ティアマトの中に棲む神々も眠れなくなります。
広報担当猫バニラ(占い師)夫アプスの復讐と海の安らぎを奪われた怒りによってティアマトはマルドゥクへ戦いにを挑みます。
広報担当猫バニラうわ～
ティアマト・グランマ孫のマルドゥク相手に戦いを挑むのかにゃ～
孫なんだからかわいがってあげたらいいのに～
そうはいかないものなののかにゃ？
(占い師)ティアマトは2番目の夫キングーに天命の書板を与えて最高神の地位に据えます、
さらに11の合成獣の軍団を創り出します。
広報担当猫バニラティアマト・グランマ夫のキングーや仲間を使って全力で孫のマルドゥク倒しに行ってるにゃ～
(占い師)ティアマトの必死の攻勢もむなしく最終的にマルドゥクが戦いに勝利します。
広報担当猫バニラう～ん、マルドゥクも祖母の遺骸で世界を作るなんて容赦がないにゃ
(占い師)ティアマトに勝利したマルドゥクは天命の書板を天空の神アヌに進呈します。
その後、世界法則の制定及びさらなる世界の創造を進めます。
さらにマルドゥクはキングーを殺しその血から人間を創造します。
広報担当猫バニラティアマトの第2に夫キングーは神様だけど、マルドゥクに逆らった反逆神とみなされるようになったにゃ
逆神キングーの血から人間が作られたっていうのは複雑だにゃ～
(占い師)『エヌマ・エリシュ』叙事詩に描かれている神話では
世界や人間を作ったのは神様ですが、
その材料としてティアマトやキングーなど反逆神＝悪魔と呼ばれる存在が含まれていることを示唆しているのです。
人間の半分は神の要素、もう半分は悪魔の要素を持っているという事です。
広報担当猫バニラなるほど～
天地創造や人類創造の神話には神と悪魔の要素が混在しているのだにゃ
(占い師)
そして古代メソポタミアの神々はマルドゥクに最高神の権威を与え、50の名で彼を讃えました。