古代エジプト天空の神ホルスの神話~セト神との戦いの末エジプトの王座に就いた神~
地平線の古代エジプトの擬人化、アーケル。2頭のライオンが「昨日」と「明日」を象徴し、それらの間の象徴的な地平線の間に太陽の円盤が昇っています。「空」の象形文字は上部に広がっています。新王国の墓の絵と死者の書に基づいています。
By Jeff Dahl - Own work, CC BY-SA 4.0,
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3313999
今日はホルス神のお話だにゃ
(占い師)
ホルス神と言えば「ホルスの目」というシンボルが有名ですよね
これはホルス神が叔父のセト神と王位をめぐる争いによって生まれた象徴です。
広報担当猫バニラ
セト神って兄のオシリス神だけでなくその息子ホルスにも戦いを挑んでいたのかにゃ?
(占い師)
そうなんですよ、兄のオシリスに危害を加えただけでなく
息子のホルスに対しても様々な危害を及ぼします。
そこへ母親のイシスが助っ人というか、たまに足を引っ張ったりして
時代がややこしくなったり・・・
広報担当猫バニラ
エジプトの王家の神話はとても大変そうだにゃ~(^-^;
(占い師)
そうですね、まずはセト神とホルス神の対立についてお話をしていきますね。
ホルス神とセト神の戦い
オシリス神が冥界の王となった後、セト神はオシリスとイシスの息子ホルスも殺そうと考えます。
イシスはホルスを守ろうとナイル川のデルタに息子を匿い様々な魔術を使ってセトの攻撃を防ぎます。
しかし、セトには敵わずホルスは殺されてしまします。
広報担当猫バニラ
なに~お父さんのオシリスだけでなく息子のホルスまでも!!
セト神どこまで残虐なんだにゃ
ホルスは殺されてしまうのですが、
ここで再びトトがホルスを助け彼を生き返らせることに成功します。
広報担当猫バニラ
トト神ナイスアシストにゃ
ホルス神が助かってよかったにゃ
(占い師)
成長したホルスは、エジプトの統治のためと叔父セトへの復讐のため二神は対立していきます。
当初はオシリスの正当な後継者について、”セトとホルスのどちらなのか?”神々の前で評定が開かれました。
太陽神のラーがセトを擁護したため、ホルスはセトを退けることができませんでした。
そこでイシスは老婆に化けて、評定が行われた中の島への渡し守アンティに金の指輪を与えて騙し、中の島へ乗り込みます。
次にイシスは若い女性に化けてセトを計略にはめ、
彼に「父の財産は息子が継ぐべきで、その財産を奪う者は追放する」という発言をさせます。セトは自分の正当性を自分で否定し、神々の支持を失います。
広報担当猫バニラ
夫のうらみがあるかもしれないけれど
イシス神も裏工作をしていたんだにゃ~
(占い師)
そうですね、しかしイシスの罠に嵌ったことに腹を立てたセトは
九柱の神々にアンティを罰させます。
踵の皮を剥いでサンダルをぴったり履けなくしたと言われています。
それ以降アンティは金を呪うようになり、彼女の属する町では金が忌むべき物になったといいます。
広報担当猫バニラ
セト神とホルス神の対立に巻き込まれた
アンティーが気の毒だにゃ(;´・ω・)
(占い師)
またセトは、巨大な豚に姿を変えてホルスを襲った事もありました。
神々の面前で行われたこの侮辱には大神ラーは怒りに触れます
彼は「豚は未来永劫、忌まわしい動物とせよ」と叫びます。
その後ラーは機嫌を損ねて裁判官の役割を放り出したが、ハトホルの取り計らいで彼を再び裁判官の役割に就かせました。
広報担当猫バニラ
太陽神として有名なラーが豚さんを忌まわしき動物に認定したんだにゃ?
(占い師)
セト神のおかげで罪のない豚さんがお気の毒なことに・・・
ラー神を激怒させてもセトはホルスへの攻撃を辞めませんでした。
”お互いにカバに変身して川に潜り、先に陸に上がった者が負け”という勝負をもちかけます。
広報担当猫バニラ
何その勝負、
川に潜るのにカバに変身する必要があるのかにゃ?
(占い師)
この時イシスは銅の釣り針を水中に投じてホルスを援護しようとします。
しかし、誤って釣り針を息子に引っ掛けてしまい息子が苦しんだので針に命じて外させました。
イシスは次にセトを妨害するべく彼に針を引っ掛けることに成功します。
しかし、セトが「私とお前は同じ母から生まれた兄弟だろう」と彼女を言いくるめます。
この言葉に同乗したイシスは釣り針を外してしまいます。
広報担当猫バニラ
イシス・ママは息子を助けたかったのか?よくわからないにゃ
結果的に二人の勝負を妨害してしまったようだにゃ~
(占い師)
イシスの行動に怒ったホルスは彼女を追いかけ、その首を刎ね落としたというエピソードがあります。
この時トトはイシスの死体をラーの元へ運び、イシスの体の上に雌牛の頭を置いて代用としました。
ちょっと~ホルス君
ママの首を切り落とすのはやりすぎにゃ(;^ω^)
またはセトがホルスの両目を奪って山中に埋め、その目からはロータスの花が咲いたともいわれます。
しかし、ハトホルが彼の眼窩に雌アカシカの乳を与えて復元させました。
広報担当猫バニラ
おお~、
ハトホル様のお力にゃ~
(占い師)
その後もホルスとセトは激しい戦いを繰り広げ、復活したイシスは再び息子を守ろうとします。
ホルスは左目を失ってしまうのですが、この左目は長い間エジプト全土を旅し、様々な知見を得ることになります。
トト神が月の力を借りてホルスの左目を癒します。
その後、神々の助言によってホルスとセトは一時和解し、エジプトを分割統治することになります。
ホルスの左目は独立して学習していたんだにゃ~
(占い師)
ホルスはエジプト文明の中核であるナイル川周辺の肥沃な土地を受け取る事に、セトは不毛の砂漠またはそれに関連する外国の土地を取ります。
ホルス神とセト神はエジプトの国を半分にして、上エジプトと下エジプトを統治しました。どちらの神もお互いの地域に接続されているのですが、メンフィス神学では裁判官として、ゲブは最初に原告の間の領域を配分し、ホルスに唯一の支配権を与えます。
この平和な労働組合においてホルスとセトは和解し、それらが表す二元性は統一された全体に解決されました。この決議を通じて、混乱した紛争の後エジプトの秩序は回復していきました。
その周辺領域をセト神が統治するという形で対立は終止符を打ったというわけだにゃ
ホルスとセトはどちらが正式に王になるか?を決めるため様々な競争をしていますが
ホルスは毎回セトを倒します。
物語の始まりは、セスとホルスの両方が事件を起こし、神々が彼らに意見を述べる一種の試練です。
ホルスが正当な王位に見合うかどうか
セトのもたらす試練を乗り越えられるかどうか
試されたいたという事かにゃ?
セト神のもたらす災厄をホルスは毎回クリアしています。
ライバルとの競争の中ホルスは太陽神の後継者として力をつけていくのですよ。
セト神は神の試練の消灯だと考えることもできます。
物語の後半で、ホルスとセスの間で戦闘が再び始まり、
最後にホルスがエジプトの正当な王であると決定されたときに状況が解決されます。
広報担当猫バニラ
なんかセト神は結局のところ当て馬というか、踏み台的な感じかもしれなくてお気の毒な感じもするにゃ(^^;)
しかし、セト神という強力なライバルがいたから
ホルス神が立派に成長して、見事太陽神の正統な後継者として認められたんだにゃ~