《つんでれくん》と魔女の3日間 | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

《つんでれ》の意識は公園から帰って来てもやはり薄らいだままま朦朧としておりました

 

私はキャリーから《つんでれ》をそっと抱え出し、お気に入り窓辺に寝かせました

外は少し寒かったので反対側の窓を少し開け、外の風を感じられるように致しました

 

朦朧とした《つんでれ》の体を撫でながら

それでもやはり《つんでれ》の言葉通り、ひとりでいるのが最も落ち着くのだろう・・ そう思い

 

撫でていた手を痩せた体から放し、そっと立ち上がって部屋を出ようとしたら

《つんでれ》がしゃがれた声で鳴き始めました

 

慌てて側に行き、落ち着かせようと体を擦ったら、鳴き声が止み

半分ほど開いた目を閉じ、静かになりました

 

 

 

 

暫くしてまたそっと《つんでれ》の体から手を離してみました

するとまた目を開けて鳴き、私が撫でると落ち着くのです

 

 

私は《つんでれ》の隣に布を敷き、そこで《つんでれ》を抱き寄せるようにして添い寝をしながら骨ばった体を撫で続けました

 

 

 

 

 

何時間そうしていたのか・・

あたりが暗くなってきた頃

《つんでれ》が私の手を握るようにして自分の胸に抱え込みました

 

それから暫くすると微かに声を出し始め・・

 

別れが近いと悟り

魔女はもう一方の手で《つんでれ》の顔をそっと撫でながら溢れる涙を止められずにおりました

 

 

そうして

心臓が止まる瞬間に一度だけ痙攣をし

《つんでれ》は・・  魔女に抱かれて静かに息を引き取ります

 

 

 

 

《つんでれ》は、ここ何日かをそれは必死で生きました

死んではならぬと

動物の尊厳と本能だけに縋って生き続けました

 

辛かったろうと思います

苦しかったろうと

不安であっただろうと思います

 

あれだけ愛した公園を出なければならなかったこと

そうして、歳を取り、痩せ細った《つんでれ》が人の住む住宅地を彷徨っていたこと

 

《つんでれ》が探し求めていたものを知った時

私はどれだけ泣いたか

 

あの時会えたのは奇跡のようでした

 

 

《つんでれくん》

私に最期を看取らせていただき、ほんとうにありがとうございます

 

 

《こうえん つんでれ》は《こうえん オダギリくん》や《こうえん ちずのすけ》に迎えられてこの世を去って行きました

 

 

 

 

 

公園で意識が薄らいだ《つんでれ》は

きっと自分が長年暮らしたその場所で魔女に抱かれて最期を迎えられたと感じたのでしょう

 

いつものように愛らしく

それは穏やかなお顔でありましたから