《チャンドラ》の負傷 | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

その時魔女はキッチンにいて

1階の方で大きな音がしたのを耳にしていたが

またいつものように軍団が魔女の絵やイーゼルを倒したのだろうと思って気に止めなかった

 

暫くしてリビングに戻り、テーブルの前に座っていたら

開け放たれたドアから誰かが入って来て

その足音が異常だったので思わず振り向くと・・

 

《チャンドラ》が右後ろ足を引きずりながら3本足で私に向かって来るところだった

 

瞬時に先ほどの大きな音は《チャンドラ》が階段の手すりから下に落ちたものだと知った

 

魔女の横まで来て《チャンドラ》は、力尽きたようにバタリと倒れてしまった

そうして顔だけを持ち上げ、異常に大きく見開いた目で私を見詰めた

 

激痛に耐えながら右後ろ足を引きずり、必死の思いで階段を登って来たのだ

 

 

骨の様子を触ってみたが

ぶらぶらになってしまった足を必要以上にいじりまわすわけにもいかず

それからは多少なりとも《チャンドラ》が動く度に様子を見ていた

 

脊椎の損傷はない

腰椎のそれもなさそうだ

しかし、間違いなく足は折れている

大腿骨を骨折しているものと思われる

 

よりにもよって

何で《チャンドラ》なんだ

 

この子は医者がダメ

それで死を覚悟してまで重篤だった口内炎の治療を止めたくらいだ

 

他の子だったら速攻で医者に連れて行くところだが

《チャンドラ》をキャリーに入れたら暴れかねない

そして医者に連れて行ったらまたしても心を病む

 

そんなこと言っている場合か

自問自答しながらも

《チャンドラ》から目を離さず、動向をくまなく観察する

 

負傷した足はぶらぶらとして床に着けない

多少の移動は3本足

近くまでなら這うようにして移動する

 

熱もある

大きく見開かれた目は今の自分の状況が飲み込めない不安で溢れた心を反映している

 

少し落ち着いたら、今度は他の者の眼に触れない場所に隠れようとする

 

しかし不安のあまり、また足を引きずっては出てきて私の膝に乗ろうとする

しかしどう頑張っても床に座っている魔女の膝にさえ乗れない状態

それでも必死に手を伸ばし、前足の爪をたててよじ登ろうとするので抱いて膝に乗せる

 

どうすべきか

《チャンドラ》をどうすべきか

 

その性格、現状、年齢・・

考えに考えて

医者には連れて行かず

このまま様子を見ることに決めました

一か八か・・

 

自分に言い聞かせる

これがのらさんなら、どこかに籠って食事も摂らず、ただじっと痛みに耐えて回復を待つ

彼らはそうやって病気や怪我に耐えるのだ

 

《チャンドラ》を信じて

今後は日々、一刻一刻の様子を見ていこうと考えます

 

 

この写真を撮った15分後に《チャンドラ》はここから落下した