のらねこ物語  ~ 雪混りの公園で ~ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

 

朝9時過ぎ

家を出る頃はそれまでの雨に雪が混ざり始めていた

 

バッグいっぱいのご飯を持って長い階段を登り

階段を登り切ったところから公園に入る

 

遠くに見えるベンチの横にひとり《つんでれ》がこちらを向いて佇んでいるのが見えた

 

《つんでれ》は魔女を認めると階段を駆け下りて駆けてきた

 

 

つんでれ 「まじょー! まじょおーー!!」

 

 

魔女 「おはよう! 《つんでれ》!」

 

 

そんな私たちの言葉を聞いた公園組が次々と姿を現わす

 

流石にこんなに冷たい霙の朝には、公園周辺からやってくる子たちの姿はない

 

他に、ベンチ下には《もりだくさん》が、魔女の足元には《オダ》と《まつこ》、《かぎすけ》、《くう》、《ふう》、がいる

 

 

みんなたくさん食べなさい

今夜はごはんにありつけるかどうかわからないんだから

 

 

それにしても《きらん》、びしょ濡れじゃないか

 

 

《きらん》、お尻は枯れ葉だらけだし、足は泥で汚れてる

 

なぜかというと・・

 

 

こんな日でも、そこらを駆け回って小鳥捕獲に余念がないから

 

 

ふぐり 「《きらん》、なんで そんなに げんきなのさ」

 

きらん 「なんたって あたし、のらだからね!」  べ~!!

 

ふぐり 「ぼくだって のらだし!」

 

 

じおん 「あたしは ぬれたかないな・・」

 

 

《ふぐり》と《じおん》は仲良く雨宿り 雪宿り

 

と思ったら

 

 

ふぐり 「まじょ~!」

 

 

ふぐり 「だっこ~」

 

 

ふぐり 「あったかい・・」

 

公園は吹きさらしなので本当に冷たく、寒いのです

 

 

それは魔女の髪の毛がメデューサみたいになっているのでもわかる

 

 

魔女 「《ふぐり》、さむがってないで つよく いきなきゃ」

 

ふぐり 「だって・・」

 

魔女 「まじょは ずっと ここには いられないんだからね」

 

ふぐり 「わかってるよ!」

 

 

《ふぐり》は魔女の膝から飛び降り

向こうまで走って行って

木に登った

 

 

ふぐり 「まじょ みて! ぼく つよく いきてるでしょう!!」

 

魔女 (別に強さを示すのにわざわざ木に登る必要はないと思うけど)

 

 

 

魔女 「《つんでれ》」

 

つんでれ 「なに?」

 

 

魔女 「どうして そんなところに いるの!  ぬれちゃってるじゃない」

 

つんでれ 「まじょ、ぼくは いままで こういうひ なんかいも あった」

 

魔女 「それはそうだけど・・」

 

つんでれ 「ぼくは まじょが おもってるより つよいんだよ」

 

魔女 「ごめん・・」

 

 

 

今朝はのらさんたちにドライもウェットも嫌というほど食べさせた

高齢の《つんでれ》と《もりだくさん》には高栄養食を与えた

 

 

雪は今夜、本降りとなるようだ

 

公園組・強者軍団

耐えて、雪の冷たさを乗り越えてください

 

今夜も様子を見に行くからね