《しろ》の優しさ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

今日も仕事で忙しく

分単位で動き回っておりまして

・・眼医者なぞ行く時間もない

だけど負傷した目にはコンタクトレンズを入れず、ヒアルロン酸などの目薬を滴下しておりましたら多少良くなってきましたよ

みなさまにはご心配を戴き、本当にありがとうございます

 

展覧会まで日にちがなくなってしまいました

準備がまったく終わっていません

流石に焦っています

 

 

昨夜はそれまでご心配いただいていたたくさんの方々が《しろ》の新生活を自分事のように喜んで下さり

また、《しろ》に多くのコメントもいただきいました

心よりお礼を申し上げます

 

いつも共に笑い、悲しみ、怒り、そしてこうして喜んでもいただいていること、嬉しく思います

 

 

 

前にも書いたけど

《しろ》には何人かのきょうだいがいたはずだけれど、《しろ》以外はみな亡くなってしまいました

ひとりっこで育った《しろ》には遊ぶきょうだいもおらず

 

周囲にはやはり同時期に生まれた《こだこん》の子や、《むさし》の子どもたちがいて

きょうだいが楽し気に遊ぶ姿を《しろ》は毎日羨ましそうに見ておりました

 

そうして親離れの時期が来て

以来《しろ》は少し場所を移動したところでひとりで暮らすようになりました

きょうだいがいないので何もかも自分で考えなければなりません

最初の寝床は側溝の中でした

 

その近くには秋にまた子供を産んだ《こだこん》一家がおり

親子の仲睦まじい姿を《しろ》は木の陰からそっと見詰めておりました

 

その《こだこん》が捕まり、避妊手術のために不在した2日間と、術後帰したはいいけど姿を見せなくなった数日間

幼い《こだこん》の子どもたちをご飯場に連れて行ってご飯を食べさせ

遊んでもあげ

冷たい夜を共にしてくれたのは《しろ》でした

 

《しろ》はほんとうに良く面倒をみていましたよ

だけど母親が帰って来てもう《しろ》の出る幕はなくなってしまいました

《しろ》はまた木葉陰から親子の様子を見るだけの生活に戻ります

 

 

昨年10月に里子に行った小さな仔猫、《ふくちゃん》を覚えていらっしゃいますか

魔女の生徒さんの家に迎えられた子です

 

 

 

 

地主さんの庭に迷い込んだふたりのきょうだいがおりました

親離れはまだまだのとっても小さなきょうだい

 

母親はおらず、不安でいっぱいのこの小さな子たちの面倒をみたのも《しろ》だったのです

 

悲しいことに・・ もうひとりのきょうだいは亡くなってしまいました

 

《しろ》は誰かが淋しい思いをしたり、不安な気持ちでいるのがどうしても嫌なのです

自分がかつてそうであったから

 

 

 

昨日の夕方

《しろ》を病院に連れて行く時

《しろ》が乗せられた魔女の車の横に母親の《あんず》がやって来ました

それまでは独り立ちさせた子、《しろ》の側には寄らなかったのに

 

《あんず》はそこから離れなかった

 

 

そうして病院から戻って、里親さんのところまで運ぶのに《しろ》を地主さんの車に移していると

《たぬき》と呼ばれている雄猫がやって来て、ずっと運ばれる《しろ》についていました

 

《たぬき》は独り立ちさせられた《しろ》を気にかけてくれていた子

 

それだけじゃない

この辺りにいる子全員が集まって

《しろ》を見送ったのです

 

それはたくさんの猫たちが周囲を取り囲み

なかなか車が出せないくらいでした

 

《しろ》の優しさ

《しろ》の淋しさ

《しろ》の愛らしさ

 

みんなはそれを知っていた

 

私たち人間だけじゃない

《しろ》は猫の仲間たちにも別れを惜しまれ

幸せを願われているのです

 

《しろ》はほんとうに良い子だから

 

 

病院の診察室で先生を待っている間

《しろ》は私にその頭を、体を、撫でさせてくれました

 

 

 

 

 

 

生まれて初めて人に触れられた《しろ》

 

《しろ》の温もり

見詰める目

絶対に忘れません

 

どうか幸せに