のらねこ物語  ~ 生きよう、知恵を尽くして ~ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

 

今日は大寒

昨夜は冷たすぎて身を切られる思いだったけど

もっともっと寒さに凍える地方で暮らす動物たちを想う時、更に冷え込む心を抱えて家路につく

 

そして今朝

お日様が当たっているだけ有難い

 

 

けもの道の賑やかな子たちをかき分けて、藪の中から《ぼっさ》が姿を現わす

老猫なのでこのところの寒さに加え、昨夜の冷え込みが身に堪えたのだろう

 

 

ぼっさ 「まじょ だっこ」

 

魔女 「お膝にいらっしゃい」

 

 

ぼっさ 「あったかい・・」

 

 

かーら 「わたしだって ひざ のりたい!」

 

かろ 「いーな! 《ぼっさ》だけ いーーーなーー!」

 

ぐれ 「ずるいよ! 《ぼっさ》だけ のって!!」

 

魔女 「あーもう うるさい! あんたたちが じいちゃん、ばあちゃんになったら乗せたげる」

 

 

ここで足止めをくらったというのに・・

 

 

今度は《ぶす》が行かせまいとして通行止めをする

 

 

 

その傍では

 

おひとりさま国・国王 「まじょ・・」

 

魔女 「心配しないで、あなたの娘は元気で暮らしているよ」

 

 

それからも《せてぃ》に膝に乗られ・・

 

その後、《たんぽぽ》や《ふぁふぁ》、《とらたん》、《らぶ》、そして《しゃま》と《たてがみ》兄弟が暮らしていた駐車場に着く

 

今はそこにはただひとり

近くの古くなったアパートを壊すということで立ち退きになった人が置いて行った《ちび》がいる

次のアパートはペット不可とのこと

 

古いアパートはまだ立ち退かない人がいるので壊されておらす

《ちび》はアパートの鉄階段の下に置かれた棚の中で暮らしていて

飼い主だった人が遠路バスを乗り継いで毎朝ご飯を運んでいる

 

その人が来られない日、そして夜は魔女がご飯の面倒をみているんだけど

 

 

ちび 「まじょー!」

 

 

魔女 「お腹減ったのね」

 

ちび 「よしよし してー!」

 

魔女 「そっちか・・」

 

 

 

そんなこんなで公園がどんどん遠くなる

 

 

次に立ち寄るのは《しゃま》のところ

毎日元気か確かめる

 

大丈夫なんだけどね

世話を頼んだ家の方が大切にしてくれているから

 

夏なんて蚊が寄ってくるからって

そこの上の奥さんが《しゃま》の食事中、うちわで扇いでくれていたよ

 

 

黄ばんでいた毛が白くなり、最近はよくご飯をたべるそう

佳き方のお世話になれてほんとうによかった

 

 

 

公園近くの《こだこん一家》

今日で子供たちのお薬は終わりです

 

まだまだ寒さが続くし、これで大丈夫とはいえないけど

またヘルペスを患った時のために薬と免疫力を高めるサプリは用意してあります

 

 

頭上でカラスが狙う中、親子でお食事

 

 

12月末には子離れの兆しを見せた《こだこん》

さすがにこの寒さじゃヤバいと思ったんだろうね

いまだ子供たちと一緒におりますよ

 

 

《ぐれこ》も可愛く育って

 

 

《むさし》もヘルペスから回復しました

 

 

公園奥には《こどくさん》がおります

 

《たてがみ》によって3分割された公園

《ドヤ》らと共に一番奥のエリアの住猫であります

ひとりでいるのが好きな男の子

 

 

 

 

そうしてやっと公園

 

入り口でひとりの女性が私を待っていて

昨日魔女がベンチに忘れた缶切りを持ち帰り

今朝またやって来て魔女に渡すべく到着を待っていてくれたのです

この方に渡されるまで缶切りを忘れたことも知らなかったバカな私

 

今朝は足止めが多かったから随分待たれたのでは・・

申し訳ないことをしてしまった

 

 

一斉に走って来るはずが今朝は公園に高校生たちがいたので全員いつもの場所で首を伸ばしてお待ちかね

 

みなたっぷりご飯を食べ、その後は公園にいる高校生たちと遊びに来る親子が嫌で散る

 

残ったのは足元の《もりだくさん》とベンチ上の《ちずのすけ》と《つんでれ》だけ

 

 

ちずのすけ 「なあ 《つんでれ》」

 

つんでれ 「なに?」

 

 

ちずのすけ 「おまえ ひざに のうろうとか おもってねえよなぁ」

 

つんでれ 「・・おもってる」

 

 

ちずのすけ 「ぜったい のせねえかんな!」

 

つんでれ 「はいはい、おもってる だけです~」

 

 

 

そんな中、ずっと誰かの視線を感じてて

 

 

振り返ればヤツがいる

 

魔女 「どうしたの・・」

 

公園入口組のドガ 「ごはん ください」

 

魔女 「さっき たっぷりあげたでしょう」

 

ドガ 「ぜんぶ からすに とられた・・」

 

魔女 「そんなでっかい体してるんだから追い払えばいいじゃない」

 

 

ドガ 「むり」

 

猫は見かけによらない・・

 

 

 

のらさんのみんなは知恵を働かせて寒い冬凍える夜を耐えて乗り切る

生きるためにその知恵を尽くす

 

平和過ぎる国で暇を持て余し

くっだらないことにばかり知恵を働かせて

生きることに真剣でない人間もいるというのに