ジレンマ女に愛の手を ~ まじょねこ集団脱走 Ⅰ~ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

 

 

《凜》

 

 

1回寝た前のことです(金曜日の夜のお話)

 

魔女が寝る時間になってリャビングの電気消して

ドアをそぉ~っと閉めて出て行きました  

(廊下のベッドで《らっか》がぐっすり眠っていたので起こさないようにと思って)

 

私は聞き逃しませんよ

ドアがカチャッっていわなかったこと

 

私はチャンス! と思ったけど、しばらく猫ふとんの上でじっとしてました

なにしろ私は利口ですからね

魔女がちゃんと寝るまで待たなきゃいけないんです

 

すっごく我慢して待ってる間、私は計画をねりました

 

そしてもう絶対に大丈夫、ってなってから立ち上がり、ドアに向かいました

そうして大きな音をたてないようにして少しの隙間を引っ掻き

だんだんとドアを開けたんです

 

 

ドア、開きました

 

 

私がカリカリしてるから、猫たちがなんだろ・・ って集まって来てました

 

先ず私が廊下に出て、開きっぱなしの猫用出入り口から外に出てやりました

そうしてそのまま車の下に隠れてみんなの様子を眺めることにしました

これは計画の最初の階段です (段階ね)

 

思ったとおり、《バニャ1号》が外に出ました

続いて《バニャ2号》が出て来て、ふたりはべつな方向に行ってしまいました

姉妹なのにぜんぜん性格が違うんですねー

 

 

私は誰にも気づかれないように車の下に隠れて

(さあ、出て来い・・) (出て来い・・) って

私は心でじゅもんを整えました (唱えましたね)

 

 

それから少しして、ついに《にゃっぱ》が出て来ました!

 

これが《凜》の計画の花芽です! (要ね・・)

 

 

《にゃっぱ》の後をくっつくようにして《チャンドラ》が

「《にゃっぱ》、だめだよ!! 戻ってきな! 外に出ちゃダメ!!」

って《にゃっぱ》に余計な事を何度も言いますから

 

私は (余計なこと言わないでください!) って思って

心で ちっ! ってしました

 

だけど《にゃっぱ》は《チャンドラ》の言うこと聞いてなくて

耳をぺったりと頭にくっ付けたままぎっくり腰で道に出て行きました (たぶん・・及び腰だと思う)

 

私は心の中で (もう帰って来なくていいからね~) と言って

車の下からあっかんべ~をしました

 

 

そうしたら、「僕をひとりにしないでよぉ~」 と言いながら《ボンネット》が出てきた!

 

これはマズいです

臆病すぎる子が外に出たらろくなことになりません

だけど・・ 《ボンネット》はまるで《つちのこ》みたいな形のままでどこかに行ってしまいました

 

 

私の姿を見つけて驚いた《にゃっぱ》が急いで家に逃げ込んだら計画は台無しになります

だから私はみんながいなくなるのを見届けてからそっとお部屋に戻りました

 

お部屋には目の見えない《ユリぼうず》だけが取り残されてうろうろしてましたので

私はご機嫌よく 「《ユリぼうず》、一緒に寝よう♪」 って言って

《ユリぼうず》を猫ふとんに誘導して仲良く寝ました

 

私は手も足もをいっぱいに広げて寝ました

目の横のたんこぶがいなくなったから心が満足して朝までぐっすり寝たんです (横なんだ・・)

 

 

お外がが明るくなってきて、目を覚ますと《チャンドラ》が魔女の椅子で寝てて

廊下では《バニャ1号》が寝てました

 

《にゃっぱ》を探したけどどこにもいません

 

私は思わず大きな声で 「やったーー!!」 と鳴きました

 

 

 

それからしばらくして、家族②が起きて来て

リャビングのドアが開いてていつくかの猫がいない事に気づいたときは

そりゃもう焦ってました

 

焦って魔女のお部屋に行って言ってました

 

 

「ドアが開いてて猫がいない! 

      《にゃっぱ》がいない!!」  

 

 

 

 

それで魔女が起きてきましたけど、私は普通にしてました

 

 

魔女は私がドアを開けたの分かってます

だってそういう上手のことする猫は私しかいませんから

 

だけど私は知ってるんです

私がドアを開けたのは魔女がちゃんと閉めなかったせい

こういう場合、私は絶対に叱られない、ってこと

 

案の定叱られませんでしたよ

 

 

 

だけど家族は《にゃっぱ》がいないことで騒ぎました

 

《にゃっぱ》は前も寒い時テリャスから落ちたみたいで長いこといなくて

魔女が本格的で捕まえたんです (捕獲器で、じゃないかぃ?)

 

 

家族にちょっとだけ責められた魔女は

 

あ、ちょっと、ってうのはですねぇ

魔女のことが怖くて強く言えないだけなんですけどね

 

で、魔女は言いました

 

「もしもこのまま《にゃっぱ》が帰って来なかったら、ここで《凜》に虐められる生活より、自由な外生活がいいってことでしょ その方がストレスがないならそれでいいじゃん」

 

って、いにゃおったわけでもなんでもなく言いました

 

 

その時私は心の中で (やっりっ!!) って思いました

 

《にゃっぱ》がわざわざ虐められに戻って来るわけないじゃないですか

 

 

私の計画は大成功!!! ってことですよ!

 

 

 

 

 

(ふん、《にゃっぱ》はもう帰って来ませんよ)

 

 

 

 

 

あ、ご飯の時間になったからつづきにしなさいって

また、明日ね