ある出来事 ~ 思い出話に脱線し収拾がつかないわ ~ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年2月半ば《ふぁふぁ》が駐車場を去ることとなる

それにより、生まれたときからずっと一緒だった《ふぁふぁ》と《たんぽぽ》は離れ離れになってしまった

 

 

他の猫ボラさんが風邪をひいた《ふぁふぁ》を先進医療機器の整った大きな動物病院に連れて行ったのがこの兄妹にとって悪夢の始まりとなった

詳細は当時のブログに書いたので覚えていらっしゃる方もおありだと思うが

その動物病院、なぜか《ふぁふぁ》を入院させた

2日後に猫ボラさんが迎えにいったら・・《ふぁふぁ》の毛が刈られていたのだ

 

2月の半ばよ

のらちゃんだから外に帰す、と言っていたのにバカな病院が信じられないことに毛を刈りやがった

「1ヶ月もすればまた毛は生えてくる」 と医者は言い放ったという

 

じゃあ今夜はどうすんだよ!!

 

 

それでも猫ボラさんは外に帰すというので、慌てて魔女が駐車場に駆けつけ、《ふぁふぁ》を引き取った

 

 

 

 

こんな姿にされて

 

 

 

 

 

寒さで震える《ふぁふぁ》に

 

 

 

 

 

《インドラ》がブランケットを咥えてきてその体にかけてあげたんだ

 

 

 

 

 

あの夜、駐車場で丸裸の《ふぁふぁ》の姿を見た《たんぽぽ》は

《ふぁふぁ》が乗せられた私の車の後をどこまでも必死で追いながら

 

 

「まじょ! おにいちゃんを たのみます!」 

 

「おにいちゃんのことを おねがいします!!」 

 

 

そう言って泣いていた

 

 

 

あれから、《たんぽぽ》がお兄ちゃんのことを訊ねない日は一日足りともない

 

おにいちゃんは だいじょうぶ? 

おにいちゃんは げんきで いますか?

 

毎日、毎日、そればかり

 

 

《ふぁふぁ》の毛が生え揃ったら駐車場に帰すつもりでいたが

とんでもない時期に毛を刈られたことにより、毛が生えるサイクルが狂ってしまって

《ふぁふぁ》の毛が生え始めたのはそれから何ヶ月もあとのことだった

 

その間に駐車場の猫環境にも変化があり

《ふぁふぁ》の健康上の問題もあって

私は《ふぁふぁ》を《たんぽぽ》の元に戻すことを断念せざるを得なかった

 

 

 

 

 

《たんぽぽ》は《ふぁふぁ》のことを想い

 

 

 

 

 

《ふぁふぁ》も《たんぽぽ》のことを案じ

 

 

 

 

 

 

 

こうして

 

『はいけい たんぽぽさま』

 

『はいけい ふぁふぁさま』

 

のお手紙のやりとりが始まることとなる

 

 

 

 

 

 

冬が去り

《ふぁふぁ》のいない春が来て

梅雨の時期は車内レストランは持って来いだったんだけど

暑い夏がやって来ると車の中では暑すぎて

またお兄さんの駐車スペースの日陰が猫たちの食堂になった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日、お兄さんの車の下にカリカリが置いてあるのに気づいた

お兄さんもご飯をあげてくれているんだ・・

有り難いな

 

 

で、このお兄さんなんだけど

年のころは20代後半

中肉中背で短髪

身なりは殆どの場合ちょっとカジュアルなYーシャツにコットンパンツで

乗っている車は古い型のFit

とにかく極々普通の好青年といった感じの人だ

 

 

 

 

 

あれから何年か経って

今は魔女に文句を言う人間はいなくなった

いなくなった、ってか、喧嘩負けして諦めた感じだし

マンションの猫嫌い人間は引っ越して行った

 

そうして今は朝と夜にご飯をあげに行っているのでお兄さんに会うこともなくなり

誰も私に文句を言う者がいないから、駐車場の端の落ち着いたスペースがご飯場になっている

 

 

お兄さんの車は今もあるけど

もう随分乗ってないみたいで、右前輪のタイヤは空気が抜けてぺたんこになり

フロントガラスには 『廃車のことなら当社にお任せ!』 のチラシがワイパーに挟まっている

 

 

 

 

つづく  ← あぁ?! 

        どういう筋書きだい?! 

        いい加減にしろよっ!!