波乱が続く《かって一族》 | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

 

《政宗》のことでいっぱいいっぱいの中でも

《かって一族》には次々と問題が起こっておりました

 

 

これまで書いたように

 

《かって》と《かってに》との間に起こった確執により

《あっか》と共に魔女家を出た《かってに》は魔女に連れ戻されました

寒い夜を《あっか》を抱えて外で寝ていた《かってに》は酷い風邪をひてしまっていて

以降、バスルームで《あっか》の介護を受けながら寝込むことになりました

 

 

しかし今度は、《かってに》の状態を間の当たりにした《かって》が出て行ってしまいました

病気の《かってに》に居場所を譲ったのです

 

だが、《かって》もまた右足を負傷しており、その傷はもう長いこと回復を見せてはおりません

最悪、足は折れているのかも知れない

 

長い付き合いでも《かって》は人に絶対に慣れず、触ることさえ出来ません

無理に捕まえれば大暴れする事は必至で、そうなればさらに傷を悪化させることになります

 

なるべくゆっくり休ませて自然治癒を図るよりやりようはないと考えております

 

 

その後《かって》の姿を見ないまま日が流れて

私は毎日《かって》の名を呼び、近隣を探していました

 

 

 

 

 

《政宗》が逝ったその時

《かって》は《政宗》がいる部屋の外におりました

 

魔女に抱かれた《政宗》の姿が窓辺に現れた時

《かって》は目を見開き、泣き顔になってしまった

 

 

 

 

そしてここからはその後のお話

 

 

 

この夜、《かって》は魔女家の廊下に戻って参りました

 

 

 

 

泣かないで・・ 《かって》

 

 

 

 

 

 

以来、《政宗》と暮らしたあの頃のように、夜は共に眠ったベッドで眠っております

 

 

 

猫は目に見えないことも悟って

何もかもを承知します

たぶん、《かって一族》のすべてが、《政宗》の事実を把握してしているはずです

 

 

 

《かってに》は《あっか》と共にバスルームに引きこもり

《かって》が洗面所で食事を摂ったり、廊下のベッドで眠る時は決して姿を現しません

 

《かって》の心を察し、懸命に気を使っているのです

 

 

 

 

しかし、やっと心配事が減ったと思ったのも束の間でした

 

 

メス猫たちが発情の季節を迎えていることで

悪者国の《はなくそ大王》が魔女家周辺を徘徊し始めたのです

 

オス猫たちにとっても諍いの季節が始まっています

 

昼間は外に出て行く《かって》が心配で

足を引きずった体で追い駆けられたり襲われたりすれば大変なことになります

喧嘩をしても不利な材料ばかりの《かって》

 

 

夜になって無事な姿を見せてくれるとほっとする日々です

 

 

 

 

そんな折、事件は起きました

 

その時《かって》はおらず、洗面所では《らっか》と《どったん》が食事をしており

隣のバスルームのベッドには先に食事を終えた《かってに》と《あっか》がおりました

 

 

洗面所から食器がひっくり返る音やら、何かが暴れる音が聞こえ

これはただ事ではない様子に慌てて部屋を出てみると

 

《はなくそ大王》がまさに《かってに》と《あっか》がいるバスルームに入り込もうとしているところで

そんな《はなくそ大王》の前には《かってに》が必死の形相で立ちはだかっていました

 

《らっか》と《どったん》は既に逃げ出しておらず

床には食事中だった彼らの食器とその中身が散乱しています

 

 

《はなくそ大王》は私の姿を見ると慌てて猫用出入り口から外に飛び出して行きましたが

ふてぶてしくも私の車の横に座り込んでおます

 

私がいなくなったらまた入り込もうという魂胆が丸見えで

怒った魔女は駐車場に近い裏口から外に出て、ギョッとして逃げ出す《はなくそ大王》を追い駆けました

 

自分でも驚いたのは、サンダル履きにも関わらず30mほど走ったところで《はなくそ大王》に追いついたこと

 

後ろを振り向いて、いまにも尻尾を踏まれそうにな距離に気づいた《はなくそ大王》は

さらに加速しますが再び追いつかれ、このままではヤバイと思ったのでしょうね

道から逸れて他家の庭に飛び込み、家と家の間に入り込んで姿を消しました

 

 

 

 

 

 

              《はなくそ大王》  (昨年8月の画像)

 

 

 

 

 

 

 

家に戻ってバスルームを覗くと、自分たちのベッドの中で《かってに》が怯えた目の《あっか》を抱きかかえておりました

 

 

しかしこの夜

《あっか》は姿を消してしまったのです

 

大きな雄猫がバスルームに入ってこようとしたことに恐れをなしてのことです

 

 

《あっか》が戻らなくなって今日で5日が経っていて

 

以来、《かってに》は昼も夜も《あっか》を探し回っております

まだ風邪が治りきっていない体で・・