拉致りました | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

 

今日の朝焼け

 

 

 

 

 

 

 

昨夜、小さめの赤いバスケットを携えて仔猫と約束している場所に行くと、仔猫はおりませんでした

 

こんなことは初めてなので訝しく思っていると

道路反対側の、それまでいつも待ち合わせていた駐車場から《ぶす》と仔猫が鳴きながら駐車場横の坂道を駆け下りて来ました  (駐車場は道路より高い場所にある)

 

道の手前で《ぶす》は一旦立ち止まり、左右の確認をしますが

仔猫はそれもせずに道路反対側にいる魔女に向かってまっしぐら

 

危ないよ!

 

 

そうして私の足元まで来ると喜びのじったんばったんを繰り返し

魔女がしゃがんでバスケットの扉を開けていると、仔猫は何をしているのかと覗き込みます

そして扉が開くと、自分から顔を突っ込みましたので、お尻を押して終了

 

さすがに扉を閉めると鳴き始めました

バスケットを持ち上げると、それは不安の鳴き声に変ります

 

 

 

仔猫は子供好きで優しい《ぶす》と一緒に魔女を待っていたのです

発情の兆しが見られる仔猫はこのところ雄猫につけ狙われており

それで大変気を張っていて、雄猫の姿を見るにつけ、唸りまくっておりました

 

 

《ぶす》は待ち合わせ場所が道路のこちら側に変更になったことを知らないのでいつもの場所おり

仔猫もそこへ行ったのです

《ぶす》は去勢済みだし、この大きな猫と一緒にいれば雄猫は誰ひとりも寄って来ませんから

 

 

《ぶす》が通りを渡ってまじょのところに来た時、仔猫は既にバスケットの中で鳴いていました

 

それで優しい《ぶす》は仔猫のことが酷く心配になったのでしょう

バスケットを抱えて歩く魔女にどこまでもついて来ます

 

 

これ以上はダメ、という場所に差し掛かり

私はそこに高級なフードを置きました

 

 

そうして急ぎ足で丘を越え、家を目指します

相変わらず不安いっぱいの声で鳴き続ける子猫に声を掛けながら

 

 

 

 

やっと家に着き、仔猫をアトリエに放ちます

 

見知らぬ場所

しかも部屋に閉じ込められるという未体験は、仔猫をパニックにさせました

仔猫は逃げ出そうと何度もガラス窓に飛びつきます

 

思い余った魔女が声を掛けると

振り向いて見開かれた仔猫の目は恐怖に慄いておりました

 

 

この子は私に裏切られたと思っているのだろうな

あんなに仲良しだったのに、こんな酷いことをするなんて! って怒ってるよね

 

 

 

 

 

 

その後のことは明日書くとして

 

魔女がこの仔猫を保護しようと思ったのはこの一両日のこと

 

 

それ以前に親友のぽんたが 「私が家族にする!」 と言ってくれたのだけれど

彼女のマンションはペット不可

それにこの仔猫はよく鳴く

時に大声で鳴く

 

ぽんたの部屋に猫がいることは、遠からず周囲にバレることは必至

 

しかし、ぽんたは言った

 

「そうしたらペット可のマンションに引っ越すから平気!」  って

 

 

でもね、いくら親友とはいえ

否、親友だからこそ面倒な思いはさせたくないんだ

 

ぽんたは 「あんた 何言ってんのよ!!」 って怒るだろうけど

魔女はやっぱどうしても嫌なんだよね

 

 

それでせっつくぽんたには、里親が見つかりそう、とか何とか言って誤魔化して今日まで来たんだけど

 

 

 

 

 

 

いつも仔猫が待っている駐車場にはいつも2台しか車がなくて

先日その中の1台の持ち主と遭遇してしまった

 

その女は汚い言葉で猫を罵り、私にも暴言を吐いた

それで私の受け答えが癇に障ったんだろうね

 

その数日後には、待っていた仔猫とそこにいたほかの猫を車で追いまわし

車から降りてきて逃げ出したもうひとりの猫を追いかけて蹴り上げようとし

そこにあった太い棒を仔猫に向かって投げつけた

 

その後どうなったかはみなさまのご想像にお任せすることにして

 

 

 

 

遂にトンネルが開通した

 

当然交通量も増えたところにもってきて

仔猫に発情の兆しが

 

魔女と一緒にいても、毎夜周りには数にんの雄が取り囲むようになった

そんな雄猫に仔猫はずっと唸ってる

魔女の胸にしがみ付いて唸ってる

 

 

しかし、魔女が行くまでの時間をひとりで待っていれば、いつか雄猫に襲われるだろうし

それで逃げ込むのは道路を渡った先、仔猫の住処である会社敷地内

雄に追われて闇雲に道路に飛び出し、そこに車が来たら間違いなく撥ねられる

 

それでなくとも、こうして道路を行き来していれば、いつか必ず事故に遭うはず

 

 

 

 

 

こんなにも人懐こい仔猫だから

その愛らしさから、近所の人や通り掛りの人

そんな誰かが貰ってくれるだろう、と私は思っていた

 

実際この子を目にしている人は少なからずいて

中にはご飯をあげている人もいる  (最近この子はお腹を空かしていることが多くなった)

仔猫が道を渡ることで、いつか事故に遭うんじゃないかと、と気にしている人たちも多い

 

 

それでも誰も連れて行かないのか・・

 

と思っていたら

 

仲間の方から

あの子は誰にも懐かないようです  と聞かされた

 

用心深く、決して人には触らせない、と

 

 

それじゃぁ 誰も連れてけないじゃん!

 

 

 

 

魔女家には病気の軍団もいて

病院の先生からはもうこれ以上増やさない方がい良い、と言われている

 

それでも私はあの子を放ってはおけなかった

 

 

やっていけるのかどうかは軍団と仔猫次第だ