はいけい ふぁふぁさま
おにいちゃんから おてがみ きた！
やっと きた！
うんと ながいあいだ おてがみ なくて
だから たんぽぽは すごく すごく うれしかったです
おにいちゃん げんきで よかった
とらたんも げんきで よかった
まじょは・・ げんきない
しってる
まじょは ずっと げんきないです
たんぽぽたちが ごはんたべてるときも ずっと そらみてる
だから たんぽぽ こないだ そらみてる まじょに いったの
おもいきって いった
まじょ たんぽぽを さわっていいよ
それで まじょは わたしを さわりました
わたしは はじめて にんげんに さわられたから とびあがってしまった
そしたら まじょが てを ひっこめたから
いそいで もいちど さわっていいよ、って いいました
こんどは さわっても ちょっと だいじょうぶにしました
たんぽぽを さわって まじょ わらったんだよ
だから わたしは いつもの よる まじょに さわっていいよ って いいます
さわられるの ゆうき だったけど
まじょが わらうと うれしいから だいじょぶ
おにいちゃん あのね
おにいちゃんが ここに かえってきても
もう おにいちゃんの いるとこは ありません
おにいちゃんが きにいってた ばしょ
あの きのしたね
あたまが いたくなる きかいが できました
よるには ひかりが ついたり きえたり する こわいものも おいてます
だから わたしは そこを とおらない
こころが こわれそうなくらい いやなきもちになるから
もう とおれない
いっぱい おおきな はこ（マンション）のなかに ちいさな はこ（部屋）があって たくさん ひとが すんでるとこの おにわで わたしたち ずっと くらしてたでしょ
だけど
それはもう できません
そこは わたしたちのこと いやなんだって
それで わたしは いまは ちがうとこで ねてます
あこには もう ぜったい いかない
だから おにいちゃん
おにいちゃんは もう ここで くらせないです
ほんとに よかった
おにいちゃん まじょのとこ いって よかった
わたしは からだ だいじょうぶだけど
おにいちゃんは いつも はな ぐちゅぐちゅで からだ よわい
とらたんも ひどい びょうきに なった
だから おにいちゃんたちは まじょのとこに いないと だめなんだよ
わたしは だいじょぶ
ぶすも いるし
よるに かあさんきます
かあさん、また おなか おっきいの
また あかちゃん くるみたい
それに かあさんが うんだこの その こどもも うろうろ います
だから たんぽぽは さみしくないよ
おにいちゃん、しんぱい しないで ください
それに あったかくなって ずいぶん らくに なった
よるも もう さむくなくなりました
わたしたちは まいにち まじょくるの たのしみ まってる
まじょは たんぽぽ さわって わらいます
まえみたいに もっと わらうと いいけど
あのね
たんぽぽの まねして かあさんの こどもの こどもも
さわって いいよ、って まじょに いいました
そしたら さわられる くせついて
まいにち さわって！ さわって！ って まじょに いってます
まじょが あしたの よるは おおあめだから ひなんしなさい、って （これは昨日もらったお手紙なので）
おおあめ だって
わたしは おおあめでも もう おにいちゃんや とらたんの しんぱい しないで よかったです
おにいちゃんの てがみ きいた あと
わたしは まじょに そっと ききました
まじょの ねこの いんどら・・ いなくなったの？ って
まじょは いんどらは そらに いるよ って いった
それで わたし まじょと いっしょに そら みて いいました
まじょのとこで ふぁふぁと とらんたんと
いんどらに いっぱい おせわなりましたのこと
ありがとうございます って おれいを しました
おにいちゃん
たんぽぽは いつでも ずっと いつまでも おにいちゃんが だいすきです
おにいちゃんが げんきで いたら うれしいです
そしたら とっても うれしいです
とらたんに げんきでね って いってください
おにいちゃん
また おてがみ して ください
たんぽぽ おにいちゃんの おてがみ たのしみ まってます
たんぽぽ