シャクラの物語 XIV  ~ 出会いと別れ 4 ~ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

 

 

 

家の側で友だちになった見るからに痩せこけた猫

その猫をインドラはまじょに紹介したく

まじょを呼びに家に入ります

 

その間、痩せた猫は遠慮がちに外から覗いておりました

 

 

 

 

 

 

 

 

そうしてまじょが声を掛けるとその顔は和らぎます

 

 

 

 

 

 

インドラは立ち上がり、魔女の体に手を伸ばして言います

 

 

「この子にご飯をあげて!」   

 

 

まじょが山盛りのご飯を持って来て、それを外に置きますと

この猫は必死の様子で食べ始めました

 

ご飯がなくなりかけるとインドラがまじょにお代わりを要求します

 

そうして痩せた猫はご飯を、なんと4杯も食べました

 

 

インドラが言います

 

「この子に名前をつけて!」  

 

 

そこでまじょは今度来たら名前を告げると約束を致しました

 

 

3日後

約束通り、痩せた子はやって参りました

 

 

 

 

 

 

 

 

いよいよ名前を告げる場面では、この子はインドラに言われて堂々と致しました

 

 

 

 

 

 

 

名前は風太と告げられました

 

この風太と出会った日

そして、名前が決まった日のことを

インドラは嬉々として日記に語っていたものです

 

 

 

それからというもの

インドラは毎日やって来る風太と過ごすのです

 

彼らは実に仲がよく

それはチャンドラがおおいにやきもちを妬くほどでありました

 

争いを嫌う風太は、これまで他の猫との接触を避けて暮らしておりました

そんな風太にとって、純真なインドラは初めて心を許すことが出来た唯一無二の友だちであったのです

 

 

 

 

たぬきち侵入のために夜間は閉じられていた窓を

朝には風太のために開くのがいつしかインドラの役目となっておりました

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして廊下への扉も大きく開き

 

 

 

 

 

 

外で待っている風太を家に入れます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな風太の食事を狙う者がおりました

たぬきちです

 

風太の食事が始まると、たぬきちは必ずやって来ました

 

たぬきちの略奪を阻止するのもまたインドラの役目となりました

 

 

 

 

 

 

 

いんどらは魔女によって争うことを禁じられておりました

 

それでも我慢ならず、喧嘩になりそうになると

まじょがどこからかやってきてそれを止めます

 

 

 

 

 

 

 

風太の食事中

インドラはその側を片時も離れず

そうしてたぬきちから風太を守るのが日課となります

 

 

 

 

 

 

 

 

風太の食事が終わると

ふたりは仲良く外に出て

向かいの空き地で思う存分遊びます

 

 

 

 

 

 

 

こうして痩せこけていた風太は見る見るふくよかになってゆきます

 

 

 

しかし

5月が終わる頃

 

風太は突然姿を消してしまうのです