シャクラの物語り XIII ~ 出会いと別れ 3 ~ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

 

 

インドラ1才の冬の始まりに、ひとりの仔猫がまじょの家族となります

 

 

 

 

 

 

 

 

月の輝く夜にやってきた仔猫の名前はチャンドラとされました

それはサンスクリット語で『月』という意味でありました

 

 

インドラは、親を失くしひとりぼっちで泣き喚いていたこの仔猫を実の妹のように可愛がります

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうしてインドラの愛情を一身に受けるチャンドラは

明るく元気で健やかに成長してゆくのでした

 

 

 

 

 

 

地上では西暦2014年となりました

 

冬も終りのこと

インドラは家の近くでひとりの猫と知り合います

 

その猫はガリガリに痩せこけておりました

 

 

 

 

 

 

やはりそれと同時期に

人相の悪い猫がこの家のまわりをうろつき始めます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この猫はかってや涼子たちが貰うご飯を狙ってやってきたもので

 

まじょの家の廊下に集まる家族たちは

パパ・ジョン ブリアンというボスと、弱いかってを除いてはみな女の子で

弱いかってを襲い、さらに女の猫たちのご飯を片っ端から奪うのでした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは必ずパパ・ジョン ブリアンの留守を狙ってなされ

 

その卑怯な行いを知ったパパ・ジョン ブリアンとこの猫の間に深い確執が生まれます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たぬきちと名付けられたこの猫を、まじょもまたもてあましておりました

 

たぬきちは家の中をも徘徊するようになっておりました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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今日、近所に住むまいこちゃんがインドラとたぬきちへと、お花を持って来てくれました

それはインドラやたぬきちの散歩道に春になると咲く野の花たちでした

白い花はインドラへ、紫の花はたぬきちへ

 

生きもののみんなが心弾ませる春がやって来たというのに・・

これらの花を見ながら楽しげに散歩をするはずだったのに・・

 

そんな姿が頭を巡って

受け取った野の花を見ていたら

思わず泣き出しそうになって

 

まじょは 「ありがとう」 だけ言って扉を閉めてしまった

 

まいこちゃん、ごめんなさい