シャクラの物語 Ⅷ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

 

インドラとされたシャクラを育てることは

まじょにとってほんとうに大変なことのようでした

 

 

しかし、それ以上に戸惑っていたのは当のシャクラなのです

猫として生活することの難しさを、ここでは身を持って体験しなければならなかったのですから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水を飲みたいのに飲み方がわからない

差し出される食べ物は自分にとってt食べ物とは言えない心外なものばかり

 

 

とにかく、猫としての性質をまったく持ち合わせないシャクラは

常にまじょや他の猫たちを戸惑わせてばかりなのです

 

さすがのまじょねこ軍団も

この子が猫だということに関しては、大いなる疑いを持ち始めておりました

 

 

 

 

器の液体を舐めることができないシャクラは

哺乳ビンからミルクを吸うことを覚えたがため

更なる行動に出ます

 

 

 

それは子育て中のふたりのお母さん猫からミルクをせしめる、というものでした

 

これにはお母さんたちも混乱します

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうしてさらに・・

 

猫として、状況判断ができないシャクラは

だれかれの判断もつかず

生後3ヶ月のライガーという仔猫にもミルクをよこせと迫るのです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

くったくのないシャクラは

警戒心もなく

ただ無垢な心の赴くままに今を生きておりました

 

 

そうして

夜はユリぼうずに抱かれて眠り

昼間は仔猫たちと一緒に遊ぶのです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャクラはデーヴァローカでそうであったように

ここでもやはり勇敢で

小さな体であっても

どんなものにも果敢に戦いを挑みます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでも・・

他の親子の仲睦まじい姿を目の当たりにすると

母親の愛情を受けられなかったシャクラの心はひどく淋しくなるのです

 

 

 

 

 

 

 

 

それゆえ

シャクラはまじょに執着を見せました

 

遊んでいる時以外は

まじょがどこにいても常に側におり

 

 

 

 

 

 

 

少しでも自分から離れると声は出ないものの、泣き喚きます

 

 

 

 

 

 

 

そういう時

シャクラは涙を零します

 

次から次へと零れる涙が

シャクラの顔を濡らしてゆくのです

 

 

まじょは、人のような感情を持つこの白い猫に不思議を感じ始めておりました