意識を失っていたシャクラは
人間の手に抱き上げられた時に薄っすらと意識を取り戻し
弱々しくも懸命に抱き上げた人間の指を抱えます
「この子の状態は非常に難しい
発見があと1時間遅かったら間違いなく亡くなっていたね
それにしても、この状態で果たして命が繋がるかは・・ 」
医者は眉間に皺を寄せながらそう呟くのです
もしこの子が今後10日間を生き延びられたなら、希望は繋がる
そうも語った医者の言葉にすがる気持ちで仔猫を家に連れ帰ったまじょは
時を惜しんで仔猫の世話に明け暮れます
骨と皮だけのようになった仔猫には食事を摂る力さえも残っていなくて
まじょは薬を混ぜたミルクをその口に1摘ずつ垂らし
それでも仔猫は、やっとの思いではありますがそれを喉に通します
一方で
お湯で顔を覆いつくした塊を剥がすのですが
こびりついた汚れはおいそれと落とすことが出来ず
一日何回かをそれに費やしました
こうして顔の汚れを落とすだけで3日を要しました
その後も
目を覆ったそれを剥がすと膿状のものが噴出し
鼻の周囲を剥がしても同様のものが際限なく噴出します
それは時間を置くと再び仔猫の顔を覆い尽くします
その戦いはまるでいたちごっこのようでありました
まじょの仕事の時は家族①が面倒を見てくれて
それ以外の時の仔猫とまじょは昼夜を問わず共に過ごしました
仔猫はまじょにしがみつき
胸に抱かれて眠り
その命を繋いでおりました
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ある程度心を取りまとめていたつもりではありましたが
このところ、インドラを発見したあの心が凍りついた瞬間が何度もフラッシュバックして
なぜ・・
どうして・・
そればかりが頭を巡ってしまって
心がまとまらず、今日はこれ以上書き進められません