のらねこ物語 ~住宅部東の夜 ~  | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

 

私が住宅部東に現れるのは午後8時から9時の間

 

 

そして昨夜

私は早めに家を出ることが出来まして

 

 

              家を出たところの道には、いつも《みこちゃん》がおって

 

 

たくさんお話をしてくれます

 

 

《みこちゃん》は、魔女がガリガリに痩せちゃった時

魔女家の玄関に魔女への夕食をそっと置いておいてくれた猫です

 

 

       

            その時、夕食に添えられていたカード

 

 

いっぱいお話をした後、《みこちゃん》は道の角まで送ってくれました

 

 

 

魔女は月を眺めながら丘を登ります

 

 

昨夜は満月でしたね

 

 

 

丘を登ったところで、《はっちゃん》のおこさまの中のひとりに出会いました

 

この春に3にんのおこさまを産んだ《はっちゃん》はいつもここで魔女を待っているのですが

昨夜、《はっちゃん》はいなくて

白黒のおこさまがひとりで遊んでいました

 

 

       目がビームしちゃってますが、ちゃんと成長していて、とっても可愛らしい子ですよ

 

ご飯を山盛りあげました

 

 

 

そうして住宅部東に着いたのが8時過ぎ

 

住宅部東の面々は3箇所くらいに分かれて暮らしており

 

駐車場に足を踏み入れる前に

すでに魔女が来る道に待機している《とらたん》が一等賞で走ってきて

その後を《たんぽぽ》と《ぶす》が駆けて来ます

 

彼らと一緒に駐車場に入るとそのほかの子たちがわらわらと駆け寄って来るわけなのですが

昨夜はその中に《はるこ》がいませんでした

 

それを気にしながらみんなにご飯を食べさせ

公園に移動する時間を遅らせ

みんなと遊びながら《はるこ》を待ちます

 

 

                 たんぽぽ 「《ふぁふぁ》から おてがみ ある?」

 

                 魔女 「ちゃんとあるわよ」

 

 

私は毎晩、《ふぁふぁ》からのお手紙を《たんぽぽ》に伝えます

 

 

 

 

 

                        

 

                《ぶす》も《とらたん》も一緒にお手紙を聴きます

 

 

 

                    お顔の傷が治った男子もいますよ   

 

 

 

 

こちら《なつお》

 

あれから《なつお》は魔女を怖がって

近寄らなくなってしまいました

 

おいで、と手を差し伸べても尻尾を下げて逃げ出してしまいます

 

それまでは甘えに甘えていたのだけど

仕方ないですね

こうしてのらねこになったからにはきちんと掟を覚えて暮らしてもらわなければなりません

 

 

なつお 「まじょ・・」

 

 

なつお 「ぼくね 《とらたん》の けらい なったの」

 

魔女 「そうなの?!」

 

なつお 「だから ごはん 《とらたん》 さき  ぼく あと」

 

魔女 「偉いわね、ちゃんと ここでの暮らし方をわかって」

 

 

 

なつお 「だから だっこ~」

 

魔女 「はい、はい」

 

 

《なつお》は やっぱり 甘えん坊さんでした

 

 

みんなの目が細くなっているのはフラッシュがまぶしいからですよ

 

 

つづく