おうちがほしい ~ 公園バーション ~ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください


お薬を飲ませ続けているのに頻尿が改善しない《つんでれ君》

おかげで魔女は毎日公園に行かなければならない


実は公園の軍団を訪ねる人は多くて

魔女が行く12時半には、うっちーも含めて既に3人ほどが食事を与えている

だから《サンボ》なぞは満腹で滅多にご飯を食べない


《つんでれ君》に薬を飲ませるのだって一苦労だ


「おなか へってない」 と言う《つんでれ》を追いかけ回し

高級缶詰に薬を混ぜ、なだめ賺して何とか食べてもらう毎日だ


捨てられ猫の《ちゃんた》はそれまで高級なご飯を貰っていたらしく

ちょっとやそっとのご飯には手をつけないし

あのお高い猫用ミルクを一回に150mも飲む


それだから痩せてるんだけど

それにしても高級ご飯を与えておいて・・ 捨てる、ってなんだよ



猫は缶詰派とカリカリ派に分かれるが

午前中にご飯を持ってきてくれる人たちはカリカリなので

《オダギリ君》と《ちずのすけ》の缶詰派が魔女を心待ちにしている、という・・


それに森の子たちは公園に足を踏み入れることが許されないので、お腹を空かせて12時半に集まる



冷たい雨の本日は

公園組のみんなが雨に濡れながら公園の入り口まで一斉に走って来た


こんな日は心淋しい感じがするんだろうな


缶詰派と森の子たちにご飯をあげ

《つんでれ君》にもやっとの思いで薬を飲ませ


寒いからみんなでくっついて過ごし




           《オダギリ君》と《ちずのすけ》は背中にくっついてる



サンボ 「きょうは しゃむいね」


魔女 「寒いね、魔女はこうして 服を着てるけどさ・・」


サンボ 「まじょ きょう もひとつ ふく きたけど あし、いつもと おなじだね」  (ビーサンですから)


魔女 「寒くなってもみんなはこのままだもんね」


サンボ 「あたしたち けをはやす」


魔女 「こんな冷たい雨の日、そしてこれからやって来るとっても寒い季節、 魔女、みんなが心配で・・ 」



すると《サンボ》は魔女の膝から飛び降り、雨の中をテケテケと歩き出した


そうして佇んだ

ずっと佇んでる


魔女 「《サンボ》、何やってるの!」




        サンボ 「あたし、あめでも しゃむくても へいきだから!」




《サンボ》は魔女が心配する度に、いつもそうやって安心させてくれる子


《サンボ》を連れ戻して膝に乗せ、ビシャビシャの毛を拭く



その後

少し離れた場所にあるベンチ脇の雨の当たらない所で《サンボ》にブラッシングをしていたら・・


あれ・・?


落ち葉の下からよっちよっちとこっちに向かって来るのは・・




                 カーメンじゃないか!





                カーメン  (だっこー だっこー)



      それで手を差し出すと、嬉しそうに乗ってきて



                  
                            手の甲も掌も散々這い回って


                       とことこと



         
                      向かった先は・・



       こげなとこ (アーミージャケットの袖の裾ベルトみたいののとこ)



カーメンはその隙間に入り込み、シンとしている




       ちょっと広げさせてね     カーメンはこんな感じで落ち着いてしまった



カーメンはすっかりここが気に入ったようす

とっても居心地が良さそう


しかし、そうもいかないので

出そうとすると身をよじって嫌がる

本気で嫌がる


・・そのまま1時間ほど



カーメン、ごめんね もう行かなきゃ


心底嫌がるカーメンを無理矢理出して枯葉の下に戻す


でもカーメンはすぐにそこから出てきてまた (だっこー) と立ち上がる


何度枯葉の下に戻してもまた出て来てしまい、まったく言うことを聞いてくれない


これにはのらねこ軍団も呆れてただ見詰めるばかり


カーメンもおうちが欲しいんだね・・



もうどうしようもないから、荷物をまとめて逃げるように公園を後にする


雨の中、追い駆けて来る《サンボ》と《ちゃんた》


《サンボ》たちを何度もベンチの所に戻して

必死に走り

車に飛び乗って

住宅部東に向かう


しかし ここでも・・




                  とらたん 「ぼくの おうち・・」