まじょねこ軍団の気持ち | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください


台風が近づいているのでしょうか

空の彼方からごぅごぅという音が聞こえております軍団地方 ← どこだ!


もし、魔女家周辺に避難勧告が出ても私はどこにも行けません


18匹の猫の移動は難しいからね

死なばもろともでございます


おおよ !!!!  ← まじょねこ軍団




     ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




さて、魔女が嫌いになった《キリット君》


一緒に過ごす時間は私に対して警戒バリヤを張り巡らす

だから側にいては返って可哀想かな・・って

魔女はなるべくアトリエには行かないようにした



いつもひとりでアトリエで過ごす《キリット君》

元気を取り戻し始めるにつれ、外を眺める時間が多くなった


公園のお兄さんが言った 「《キリット君》、元気になってまた公園に戻ってきてね」 の言葉が頭を過ぎる



森の奥でひとりで暮らしていた《キリット君》は

ご飯を貰うのにテリトリーの違う公園にやって来るようになり

公園をテリトリーとする一部の猫に虐められている


さらに比較的人間に慣れるタイプの猫であるため

性悪な人間が寄って来ても逃げずにいて、怪我をさせられることもある


実際、私がアトリエの生徒と公園の清掃に行った時

他の猫たちとともに駆け寄ってきた《キリット君》はこうして子供たちに遊んでもらい



       

              これはその時の画像 (今年 3月31日)


この後、《キリット君》は生徒のリュックの上に乗って眠ってしまった


そこにやってきた猫嫌いのオヤジの振る舞いで

他の猫は逃げ出したのにも係わらず、《キリット君》だけは子供たちの元に残っていて

このオヤジに石を投げつけられた


この時魔女は別の場所を清掃していて

後に生徒からその話を聞いて地団駄踏んだものだ



そういったことで、《キリット君》は怪我をしていることが多い


そしてある日突然、人(男性)を怖がるのだ


私には常に駆け寄ってじゃれるのだが、男の人を恐れることが度々ある

そしてやっとまた慣れて来たと思うと再び怖がる、の繰り返しだ


果たしてこの子を森に返して少しでも幸せに生きられるのだろうか・・




何はともあれ、いつまでもアトリエににひとりぼっちで居させるのは忍びない


かと言って、ここで暮らすとしても

ボランティア団体によって去勢はされているものの

5才にもなるオス猫を、軍団はどう迎えるのだろうか


新しく来た子が仔猫であれば、先住猫も優しく扱ってくれるし

仔猫も順応性が高く、慣れるのに時間は掛からない


しかしいきなり5才の雄猫が一緒に暮らすとなればそうはいかない



魔女は仕事そっちのけで頭を悩ませていた


軍団と話し合おう

そうして理解してもらおう  それしかない


あの子たちなら きっとわかってくれる


私は・・ まじょねこ軍団を信じることにした



魔女 「みんなにお話があるんだけど・・」


インドラ 「知ってる~ アトリエの猫のことでしょ」


魔女 「うん・・」


ジンジン 「で、話って?」



魔女は軍団を集めて《キリット君》の事を話した

怪我のこと、公園でみんなに虐められていること

そして現在の様子など、これまでのいきさつを聞いてもらった



魔女 「この部屋で《キリット君》がみんなと一緒に暮らせないかな・・って」


無邪気なインドラ 「わ~い! 早く連れて来て~ 音譜


魔女 「他のみんなは?」


凜 「《りん》はいいですよ、かわいそうじゃないですか」


バニャ2号 「私、お会いしたいわ」


チャンドラ 「ちゅいに 《ちゃん》が おねえさんになる日が来たんだー!」


魔女 「いえ・・ 《ちゃん》におにいちゃんができる日が来たの」


チャンドラ 「《ちゃん》に・・ おにいちゃん・・」 (イマイチ理解できてない)


インドラ 「僕はおにいたんになるでしょ!」


魔女 「《インドラ》にもお兄ちゃんができるの」


インドラ 「僕がおにいたんじゃないの!」


魔女 「あの子の方がお兄ちゃんなの・・」


インドラ 「遊ぶ?」


魔女 「わかんない・・」


インドラ 「遊ぶ!」


ユリぼうず 「《チャンドラ》や《インドラ》にお兄ちゃんが出来るってのは夢に終わったけど、僕はまたおかあちゃんかあ~」


魔女 「いや・・ さすがに《ユリぼうず》をお母ちゃんとは慕わないと思うよ」


ユリぼうず 「なんで・・」


魔女 「《ユリぼうず》よりちょっとデカいもの」 《ユリぼうず》は脊椎が2本足りないため、寸足らずなのだ


ユリぼうず 「僕、そんな子供 いらないから」


魔女 「・・」



ライガー 「まじょ! ぼく、その猫の見守り隊になりたい!」


魔女 「ありがとう《ライガー》!  他のみんなは?」


ジンジン 「僕、ぶっちゃうかも・・」


魔女 「それはやめて・・」


ジンジン 「僕、ぜんぜん悪気はないんだよ、だけど自動的にそうしちゃうの・・」


チャンドラ 「《ちゃん》も さいしょ 《じんじん》に ぶたれた!」


ジンジン 「だから・・ あれはそんなつもりじゃなくて自動的なんだってば」


チャンドラ 「《ちゃん》は ちっちゃかったのに ぶたれた・・汗


ジンジン 「ごめんよ・・」


ユリぼうず 「いいんじゃない? 《ジンジン》が その子をつい殴ってしまったら、僕が《ジンジン》を つい殴ってしまうから」


魔女 「それじゃただの殴り合いじゃないか! そういうのやめて!」


レオポン 「私・・ つい シャッ! って言っちゃうかもしれない そしたら どうしよう・・」


バニャ1号 「私も・・」


ひな 「私は がまんできる!」


魔女 「偉いね、《ひな》は」


レオポン 「私、がまんしてみる!」


魔女 「《レオポン》、良い子ね」


バニャ1号 「・・」


魔女 「あなたは?」


バニャ1号 「がまんするわよ・・」


魔女 「《ボンネット》はどう?」


ボンネット 「僕、みんなで仲良く暮らすの賛成! ・・だけどちょっとビクビクする」


魔女 「そうよね・・」



ジンジン 「ねえ魔女、自動的にぶたないようにするにはどうしたらいいかなぁ・・」


魔女 「そうね・・ 《キリット君》は実はそこにいないと思ったら?」


ひな 「なに それ」


魔女 「知らない猫がいるから自動的にぶっちゃうんでしょ、だったら、《キリット君》は幻で実はそこにはなにもないんだ、って思うのよ」


ユリぼうず 「なんだか メチャクチャな話しだな・・」


インドラ 「それでぶたなくなるなら いいんじゃない?」


ジンジン 「わかった・・ その子は幻なんだ 実はいないんだ」


インドラ 「そうだよ、幻をぶったら頭のおかしな猫だと思われるよ」


ジンジン 「絶対ぶたない!」


魔女 「ありがとうみんな、 どうかよろしくお願いします 仲良くしてあげてください」



軍団 「わかったあーー!!」



魔女 「それでも《キリット君》が森の方がいい、って言ったら森に返すね」


軍団 「・・ ・・」