やさしい心の贈りもの Ⅲ ~ありがとう 風太~ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください



今日は朝から美しい晴れ空

そうして爽やかな風が時折強く吹いています


風が吹かないと拗ねていた《インドラ》は庭で跳ね回り

《ライガー》が出窓からそんな様子を眺めています


そんなお庭には、《ジンジン》と、《ユリぼうず》、《凜》も加わってたいそう賑やかです



みなさまの温かいお心とお言葉は風に乗ってネバーランドの《風太》に届き・・

まるで彼の今の心境を表すかのような爽やかに晴れ渡った日です



朝起きたら、リビングのドアを開けたところにキンキラキンの¥100硬貨が落ちていました

家族は違うというし、魔女のでもない


不思議に思って見つめていると


「《風太》からだよ!」 と《インドラ》が言うのです


まさかね


するとみんなが  「《風太》からまじょに、って!」 


理系の私には理解し難いけれど

スピリチュアル系?の軍団は 『《風太》から!』 だと言い募ります


そうですか

カニカマといい、キンキラキンの¥100硬貨といい

《風太》からの贈りもの、いただきました

ありがとうございます


これは使えません

大切に思い出箱に仕舞います




《ライガー》のことはまるで奇跡のようなお話


お盆を迎えた日から

《ライガー》はまるで変わった



「ぼく ごはんを食べてみる」


その言葉通り、《ライガー》はその日から必死で食事を取り始めた



《ライガー》が自分からご飯を食べる言ったのは2年振りのことで・・


8月の終わりころになると

夜食の時間もみんなの中に《ライガー》の姿が見られるようになり

決して姿を見せなかった朝食の時間にも 「ぼく・・ 食べてみる」 と言って台所に来るようになった



       
              まじょ、今日のごはんはなあに?

              

        この半月で見違えるように綺麗になった《ライガー》です



今ではみんなと同じご飯を、然も私の手からではなく、自分の食器から直に食べている


食べるのにみんなの10倍もの時間がかかるけど

ひとりで黙々と食べる


時々食べ物が歯に挟まって、それが酷い痛みを伴うようで、もがくこともあるけれど

以前だったら、そこで 「もう食べない・・」 と言ってっしょんぼりしていたのが

今はそれにめげたりせず、再び気を取り直して食べ始めるようになった


ここ一週間の夕食はみんなの3倍もの食事量だ


夏の終わりから寒暖の差が激しい日があって、早速風邪をひき、鼻水を垂らしている

やはり病気は治ってはいないが、それでも必死に食べ続ける《ライガー》


ネパールの石臼は、いまやニンニクや唐辛子を潰すためではなく

大好きな肉の缶詰、その身の荒い肉を磨り潰すために用いられている



その手が顔に延びるのを恐れて、体を触られるのをあれほど嫌がっていたのが

体や、頭さえも撫でさせてくれ

動きも以前よりは軽快になってきた

けど、触らせなかった間に出来た毛玉はそのままで、頭の部分だけが妙にサラサラになった


これから寒くなって、また元気を失くす恐れがあるかも知れないけれど

このまま食べ続けてくれたら・・ 私たちはただそれだけを願っている





あの日

やっとこの世の《風太》を抱きしめることができた


悲しい現実の中でも、それは唯一の救いで・・


たくさんの偶然がそこまで導いてくれたことを思うと、とても不思議な気になる



あの日《チャンドラ》が手すりから落ちて

お化け屋敷の別棟の屋根で泣いていて


それを《ジンジン》が私に知らせ

いつも私が入る庭から行こうとした私を

《インドラ》が滅多に足を踏み入れないお化け屋敷の建物の入り口に導いてくれたこと


そうして・・

枯れ葉が大事に巻き込み、唯一そのままに保存されていた《風太》の毛は、魔女がお気に入りだった尻尾の先のひとふさだった



思えばそれは偶然ではなく、すべては必然だったのです


淋しい、淋しい長い時を経て・・ やっと《風太》が魔女家に帰って来ました


やさしい心の贈りものを携えて


《風太》、心からありがとう


私たちはみんな、いつまでも《風太》の強くてやさしい心を忘れません






                初めて《風太》が魔女家に来た日




             《風太》が楽しみに待っていた命名式  


            きちんと姿勢を正してその名前を聞いた日



       
            痩せた《風太》はいつもご飯を3杯は食べていた





      食べた後は必ず 「まじょ ありがとう」 って言ってくれたね


      そうしてお礼にって、どこからかカニカマを持って来てくれた・・



       

                      《風太》・・




       
                   また逢いましょう