《ユリぼうず》の誕生日に起きた一連の出来事 | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

魔女


とにかく誕生日が憎い《ユリぼうず》


なぜならば

誕生日は全員でお祝いするから


それが何故に憎いのかというと

自分の誕生日にみんなが御馳走を食べて、自分だけは普段通りの処方食だから


そりゃそうだ


だけど尿路結石の持病があるから仕方ないじゃん



       


でもお誕生日をお祝いしないわけには・・


それでお誕生日プレゼントでなんとかしようと思って相談しても

有り得ないようなプレゼントばかりを要求してくる



魔女 「《ユリぼうず》、お誕生日のプレゼントは何がいい?」


ユリぼうず 「チッチし放題!」


魔女 「やめなさい!」


ユリぼうず 「子猫虐め放題!」


魔女 「そんなんじゃなくて、何か欲しい物を言いなさいよ!」


ユリぼうず 「ピンクの象! 本物!!」


魔女 「・・」 



こんな調子だから、《ユリぼうず》はこれまでもプレゼントを貰えた例がない



ユリぼうず 「もういい! 自分でビックリパーティーするから!!」



自分でやったらビックリパーティーにならなじゃないか・・

大丈夫なのか? この子は・・


ここまでは一昨日の夜の話し



さてお誕生日当日の昨日


朝、魔女が起きて窓を開けたら・・



裏庭に《ひな》が落ちていたΣ(・ω・ノ)ノ!



《ひな》は、ドクダミの茂みでわ~わ~泣いていた



「いったいどうしたの?」 と聞いても 「わからないあせる と泣くばかり



《ひな》を抱いてリビングのドアを開け


「《ユリぼうず》、お誕生日おめでとう!」


と言ったら・・ 無視された



インドラ


ぼくがお部屋にいたら、《風太》の呼ぶ声が聞こえたから 「お外に出して」 ってまじょに頼んだ


お外に出てもいい子は決まっていて 《ジンジン》、《ユリぼうず》、そしてぼくなんだよ


どうしてかって言うと、まじょが呼んだらすぐにお部屋にもどるから

《りん》はまじょが呼んでも帰って来ないから『できん』です



それでぼくは駐車場で《風太》と落ち合って、お向かいの空き地で遊ぼう!っていうことになって

道を渡ろうとしたんだ


そしたら・・
向うからやって来るのは


え? えぇ?



《ユリぼうず》が先頭になって

その後ろに《バニャ2号》と《りん》が一列じゅうたいで歩いて来たんだ


ぼく、夢かな? って思ったよ


それで《風太》を見たら、《風太》もそっちをじっと見てた

だからぼく、 「《風太》も夢見てる?」 って聞いたら 「ゆめみてない」 って言った


それでぼくは 大急ぎで家に戻ってまじょに言った



ぼく 「まじょ! 《バニャ2号》と《りん》がお外にいるよ!!」


魔女 「そんなわけないわよ、外になんて出してないもの」


ぼく 「いるんだってば!」


魔女 「どうして!」


ぼく 「知らないよ」



まじょは あわてて外に飛び出した


その時一列じゅうたいは ちょうど家の駐車場の前を通り過ぎるところで

飛び出して来たまじょを見てピタリととまった


首を曲げて先頭の《ユリぼうず》がまじょを見詰め

しばらく見詰め・・


「あ、ぼく 今家に帰ろうと思ってたのよね~」 


とか言ってまじょの側に来てスリスリを始めた


そのとたん、一列じゅうたいはばらけて

《りん》と《バニャ2号》はそれぞれ違う方向に逃げて行った


 

魔女


目の前を一列縦隊が行く

魔女が駐車場に飛び出した時、その一列縦隊は一斉にこちらを見た


それはまるで、かの黒澤映画の『夢』に出てきた 『狐の嫁入り』 の場面と同じ仕草だった


絶対に部屋のドアは開け放っていない

特に《チャンドラ》が来てからはドアの開け閉めはきっちりするように気をつけている


今日は他の家族もずっと部屋にいたからそれは間違いない

誰もドアが開けっ放しにはしていないし、誰かがそうしたところも見ていない


じゃあさっきまで部屋にいた彼らはどこから出たの?


集団でテラスから飛び降りた?


そんなわけはない


然も何よあの組み合わせ・・

外に出したら危険な子ばかりじゃない




インドラ


その後、ぼくが《風太》と遊んでいたら、近所の子供たちがやって来た


ぼくたちは 「ねこちゃん! ねこちゃん!」 と言って追いかけてくる子供たちがいやで

解散した・・



それでぼくはいつも通り猫用出入り口から家に入った


洗面所から ろう下に出て、お部屋の入り口に行こうとしたら・・


臭いんだ

なんか・・ 臭い


どこ? 

そう思って洗面所で立ち止まった


お風呂の方から臭い気がした


お風呂のドアが閉まってる


閉まってることなんて絶対にないドアが閉まってる・・


あやしいでしょう


ぼくは背のびしてお風呂のガラスからのぞこうとしたけど

そのガラスは良く見えないガラスで・・


でも臭いはそこからだってことははっきりわかった


あ・・ 中で何かがちょっと動いた感じがした


ぼくは急いでお部屋の前に行き、ドアをガリガリしてまじょを呼んだ



ぼく 「まじょ! お風呂に誰かいる!」


魔女 「どうせ《バブ》でしょ」


ぼく 「もっと おっきい気がした」


魔女 「気のせいよ、ちゃんと見たの?」


ぼく 「見えないよ、だってお風呂のドアが閉まってるもん」


魔女 「お風呂のドアが閉まってる?! そんなわけないわよ」


ぼく 「閉まってるもん!」



それで家族②がお風呂を見に行った



家族② 「大変だ・・」


魔女 「どうした?!」


家族② 「バスルームに《タヌ吉》と《バブ》がいる」


魔女 「なに~!」


ぼく 「しかもうんちししてる!」


魔女 「ふぇーーー!!」



バスタブの蓋の上で・・


《タヌ吉》と《バブ》がこちらを見てる


どういうことなんだ


いつからこういうことになってたんだ


《タヌ吉》が慌てて逃げ出し


《バブ》はまったり出てゆく



魔女 「ちょっと待ちなさい《バブ》!」


バブ 「なに?」


魔女 「どういうこと? いつからふたりでここにいたの」


バブ 「今日の朝から」


魔女 「どうしてドアが閉まってる・・」



《バブ》の話によると


いつものように、昨夜もバスタブの蓋の上で寝た


すると早朝に《タヌ吉》がやって来た

《タヌ吉》は食べ物がないか廊下をうりついていた


どうやら食物はなかったようで、窓から出ようとしたみたいだけど

雨が降ってきたのでどうしようかな・・って思っているようだった


《タヌ吉》は乗っていた洗濯機から飛び降り、バスルームを覗いた

《バブ》は驚いて動けなくなってしまった


そうしたら《タヌ吉》が入って来て・・ 「ここいいか?」 って聞いた

《バブ》が黙っていたら、《タヌ吉》が乗っかってきて隣で寝始めた


《バブ》はそっと出て行こうとしたけど、ここは自分の大切なテリトリーだから

出て行ったら縄張りを取られると思って、気を強く持ってそこを動かなかった


魔女が起きて階段を登って来るのがわかった

どうしようかな・・ と思っているうちに、《ユリぼうず》がやって来た


※ 《ユリぼうず》が朝の散歩に行きたいと言ったので魔女が出した


《ユリぼうず》は鼻歌を歌っていて (鼻が悪いので、いつもフンフン歌を歌っているように聞こえる)

いきなりバスルームのドアが閉まった


※ バスルームのドアは《ユリぼうず》がいた洗面所からは引かなければ閉まらない

   押せば閉まるならわかるけど、《ユリぼうず》が閉められるわけがない

   だけどいきなり閉まった、と《バブ》は言っている



それでふたりはそこに閉じ込められた

ドアが閉まって閉じ込められても《タヌ吉》は黙っていて、騒がなかった


騒ぐと私が恐がると思っていたんじゃないかと、《バブ》は言う


それから長い時間が経って 

《バブ》はうんちがしたくなった


どうしよう・・ と思ったけど、我慢が出来なくて・・

下に降りて水が出て行くところでうんちをしちゃった


恥ずかしかったけど・・ 仕方なかった


それからまた蓋の上に上って寝た


発見されるまで約7時間

うんち以外はほぼ寝ているだけ、という殆ど内容のない浴室ドラマだ



魔女 「どうしていきなりドアが閉まるんだ!」


バブ 「知らないわよ! 大きく開いてたのがいきなり閉まったの! 《ユリぼうず》のせいよ」


魔女 「どうして!」


バブ 「だって《ユリぼうず》の鼻歌が聞こえたと思ったら閉まったんだもん!」



魔女はうん●を掃除するのが大変でした


《バニャ2号》は夕方前に自分から帰って来て

久し振りに外に出た《凜》は当然戻る気なんてない


それで、特別に魔女の寝室を見せてあげると言って

興味津々で寝室に入ってきたところをドアを閉められて確保され、再び『出禁』



昨日は朝から信じられないことばかり


これが《ユリぼうず》が言うところのビックリパーティーならば


趣旨が違うだろう・・



このほかにも

あの小心の《ボンネット》が、植え替えたばかりの月下美人の大きな蜂に

四肢大股で乗っかり、うんちをしていたり


それにしてもなんて格好なの?!

そんなこと決してしたこともないし、するような子じゃないのに



どう考えてもわからない朝からの一連の出来事


わからないのは嫌なので



《ひな》はテラスから落ちた


一列縦隊の件は集団飛び降り脱走


バスルーム軟禁事件についてはいきなり風が吹いてドアが閉まった


《ボンネット》は自分を見失った



ということで勝手に結論付けましたが


何か無理があるかしら・・




      ご機嫌の悪い《ユリぼうず》にイチャモンをつけられる《タヌ吉》




自分がそこで寝たいと思ったら、誰がいようがお構いなしに踏みつける《ユリぼうず》



こんなことが続いたらもうたまらない


根負けした魔女

今年はみんなと同じに《ユリぼうず》も高級ご飯でお祝い




  《ユリぼうず》がこうしてみんなと一緒にご飯を食べることは滅多にない


一緒だと欲しくなっちゃうから、いつもみんなから離れたところでひとりで食べているのだ




Yuribouzu

        ユリぼうず 「魔女、ビックリパーティーおもしろかった?」


        魔女 「おもしろくないわ!!」