カグベニ到着 ~そして予想外の展開~  | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

先を急いでいるので、岩肌を伝って降りる

一歩間違えたら転がり落ちるほどの急な傾斜だ


慎重に一歩一歩進む


そうしているうちに、下の方に緑が見えてきた

カグベニが近い



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さらに下ると崖下に村が見えた



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                      カグベニだ・・





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              風に煽られながら無事にカグベニ到着


    ムクティナートへ、のサインボードの矢印の方から下りて来た




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                  村の中心にあるお堂




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               出迎えてくれたのは2羽の雀さん



ラクちゃんは私たちを待たせてまたホテルを探しに行ってしまった


強風を避け、民家の入口の石段に座って待っていると



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           壁を降りてやってきたのは・・ 好奇心旺盛な猫さん




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            ねえちょっと、あんたたちどこから来たのさ・・




カグベニに到着する頃にはポツリポツリと雨が降ってきた

そうかと思えば少しするとそれが止み、薄明かりが指す


そんな空模様は、夕刻に向かって時間とともに雨の回数が増える


カグベニに到着したのが3時頃

ラクちゃんはホテルを探しに出たまま帰らない


それにしても・・

殆ど人を見かけないこの村に、今回は人々が行き交っている

その殆どがネパール人で、石畳の道は歩き回る人々で時には溢れる


これは一体どういうことなんだ・・


そう思っている時にラクちゃんが戻って来た


「どのホテルもいっぱいだ、どこにも空き部屋がない!」


これまで見たことのないような、目が浮いちゃたみたいになってるラクちゃんの焦り顔がそう伝える


この前泊まった『レッド ハウス』 は? と聞くと

移転して今は建築中だと言う


ラクちゃんの顔は青ざめていた


彼は再び私たちを待たせて、今度は坂の上の方の方の宿に向かって行った


部屋がない・・


ここに野宿はできない

寒さと強風で死んじゃう

それよりもうすぐ冷たい雨が降り出す


一体この村に何が起こってるんだ・・


さすがにマジ顔で佇む魔女


そんな魔女に声をかけてきた村人がいた



村人 「どうしたの?」


魔女 「ホテルがいっぱいで泊まるところがないんだ・・」


村人 「あぁ・・ 今はどこもいっぱいだよ」


魔女 「そうなの?」


村人 「うちのホテルもキッチンや廊下まで満杯だ」


魔女 「ええっ!」


通りかかりの村の青年 「この時間ではもう泊まるところはないよ、可哀相に・・」


魔女 「どうしよう・・」



魔女の困惑顔に、この二人は気の毒がってか、戸惑ったような、悲しいような顔になった


そんな時

いつもは口が重いカズリが言った


「ここにはバスがあるの?」


青年 「あるよ」


カズリ 「ならジョムソンに行こう!」


魔女 「ジョムソンに・・」


カズリ 「それしかないでしょ」


魔女 「よし! ジョムソン行きの最終バスは何時?」


青年 「4時だよ」


魔女 「もう時間がないじゃないか・・」


カズリ 「僕、ラクスマンを探して来る!」


魔女 「わかった、行き違いになるといけないから私はここでラクスマンを待ってる」


村人 「早くしないと・・」


魔女 「バス乗り場はどこ?」


青年 「そこを曲がって行った向こう側の川沿いだよ」


魔女 「わかった! どうもありがとう」



カズリがラクちゃんが見つからない、と言って戻って来た

ここを通ってないからまだ上にいるはず! と言うと、また走って坂を登って行った


それから少しして、カズリはラクちゃんを連れて戻って来た


ラクちゃんはやっとひとつだけ部屋を見つけてきた

しかしそこは3人部屋で非常に汚いという


情けない顔で 「どうする・・?」 と問うラクちゃんに



ジョムソンに向かおう!!



私はそう答え

すぐに私たちはバス乗り場に走った

4時まではもう10分しか残されていない



果たして私たちはジョムソンに行けるのだろうか

3人にとってはイチかバチかの賭けだった


この賭けに勝つのか負けるのか・・

私たちはどうなるんだろう・・

それぞれがそんな不安を抱え、降り出した雨の中をバス乗り場に向かった