ネパール日記 ~ 再び山登り ~ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください


ホテルを出て、向こうの山を目指し歩き出した私たち


村はずれで壊れたバスを押す男たちに出会う

ラクスマンも早速仲間入り



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                   右端がラクスマン



ネパールではこうして誰かが困っていたら誰もが手伝う


手伝った後はありがとうも何もなし

それは当たり前の行為だから


先日の大雪の日、あちこちに立ち往生している車を見て

そこにネパール人がいたら全部片付くな・・ と思った



さて、山を目指して歩く

歩く 歩く 歩く


行きたい山は先日マルファに行く途中に見掛けた山

どけどあの時とは道が違う・・


前もって誰かに聞いて近道をしてるのかなぁ

と思ったら、村人に道を訊ねてるぞ



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吊り橋を渡ったり・・


細い道を登ったり・・

そこを登ったら下に川が見えて、目指す山は川向こう



ラクスマン 「あれ? 間違えちゃった、戻るよ」


魔女 「なによ、せっかく登ったのに!」


ラクスマン 「あっちに山があるからそっちからまわるんだ!」



この人は・・


道に関係なく山に向かってる

何の思惑もなく、ただまっすぐに山を目指しているだけなんだ


そう気づいた時は既に遅かった


私たちは道なき道をひた歩かされ

挙句、民家に侵入し

そこの番犬にしこたま吠えられ


何ごとかと出てきた家人の女性には驚かれ


その後、家から出てきた戸惑い顔の青年に向かって

ラクスマンは笑顔で件の山を指差し


「あそこに行きたい!」 と明るく言う


そこの青年は 呆れ笑顔で


「それならこの庭を突っ切って行くしかないよ、あの石垣を乗り越えてね」


と教えてくれた



ラクスマン 「よし、ここを乗り越えるんだ!」


魔女 「お兄さん、私たち怪しいものではないのよ  ただツレがバカなだけなの」



私たちはその家の石垣を乗り越え、植林された広大な庭を突っ切り・・

やっと視界が開けたと思ったら


湿地帯・・


先程から吹いていた風が次第に荒れてきた


ラクスマンは 「僕に付いて来い!」 と言うけれど・・

エライ遠回りやん



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ずぶずぶずぶ・・



ラクスマン 「何やってんだ魔女!」


魔女 「近道・・」


ラクスマン 「やめろ! 危険だぞ バカ!!」



ずぶずぶずぶずぶ・・



ラクスマン 「戻って来い!  バカバカ!!」



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    「戻って来い!」 と言うラクスマンと、それを無視する魔女の図




湿地帯が終わったら

貯水地のあるどこかの倉庫みたいなところにたどり着いた


またよそ様の敷地だがね


「さあ、この壁も乗り越えよう!」


ラクスマンは常に前向きだ



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     ラクスマンの指示で人様の敷地の石垣を乗り越える家族ちぃ



そうしてよそ様の壁を乗り越えて、小さめの川に出て、手作りの橋を渡る頃には・・

ムスタン特有の強風が轟々と音を立てて吹き荒れていた



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       あのね、ラクスマン・・ 

       家族ちぃは橋の写真を撮っているんであって、あなたを撮ってるんじゃないの



吹き荒れる風に魔女の髪の毛はメドゥーサのように逆立ち

右目の端に時折何かが映る


なんだこれは・・ なんだこれは・・


そしてある瞬間、目の前を左に向かって何かが飛んだ


何かが飛んだのはわかったが

それが何かがわかったのは目を山に戻した時だ


右目のコンタクトが風に飛ばされてれていた・・


時折目の端に映っていたのは、強風でびらびらしたコンタクトレンズだったのだ