明日の新年を迎えるネワール族にとって、この日は大晦日
あちこちから子供たちの賑やかな声が聞こえる
それはまるで日本でもやるハロウィンのように、子供たちは何人のグループを作って家々を回り、おひねりを貰うのだ
どの家(店)の前もラクシュミ神を迎えるための蝋燭に火が灯されて夜は美しい
私たちは約束の時間にギリンチェに行き、そこからデイブたちと彼らのオフィスに向かった
そこではティハールのプジャの用意がなされていた
この時、この会社の客であるアメリカ人夫婦も一緒で
明日はネパールを発つ彼らの旅の思い出にと、ネパールのしきたり体験、みたいな流れになっていた
ここで一通り儀式を終え、韓国料理の店に移動する
ラクスマンが好きなものを何でも注文してね、という
メニューを見たらかなり高いので各自1セットの料理と海老の一品頼んで分けることにした
だのに彼らは更に何やかやと注文し、あれも食べろ! これも食べろ!と言う
こうして大勢でテーブルを囲んでいると
ここでも子供たちが押し寄せてきた
子供たちは歌を歌ったり、踊りを踊ったりして、ここの従業員やシバさんからお小遣いを貰って帰って行った
私の所にまた海老料理が来て
酒好きなアメリカ人夫婦の小さな瓶が空く度に、すかさず次の瓶が注文される
アメリカ人の奥さんが耳元で囁く
「実は私たち、今日の観光に○○ドル支払ったんですけど、これの料理やお酒の代金を考えたら,、Mr.ラクスマンの会社はもの凄く赤字になっちゃうわ・・」
私も思った
(私は何にもしてないでこんなに豪華に食事を奢ってもらっていいのか・・)
奥さんは更に言う
「私、ここの代金をいくらか持たせてもらおうと思うんですが、どうでしょう」
魔女思う
(いくら友人とはいえ、世話になり過ぎだよな・・)
それで私たちも支払いに加わることに決定した
それからこの奥さんはベロっと酔っ払い
私を見詰めながら私の手を取って、そこにキスしまくった
そして旦那様に向かって 「私、この人好き・・」 と言った
色んな意味で・・
大丈夫なのか? 奥さん
賑やかな笑い声と共に夜も更け
奥さんがしたたか酔っ払ったのと、みんなのお腹もいっぱいになったのでお開きに
支払いの時にラクスマンに私たちも支払うから、と言って頑張ったのに・・
見事に玉砕した
ラクスマンはアメリカ人夫妻に 「とんでもありません!」 と言い
私に向かって 「何バカなこと言ってるんだ?」 と言った
こうしてこの日も満タンの腹を抱え・・ ベッドにもぐり込んだ魔女であった