昨日の誕生日については
たくさんのお祝いのお言葉をいただき、ほんとうにありがとうございました
魔女は毎年ひっそり誕生日を迎えているので
図らずも昨日のブログにそんな話を書いてしまい・・
こんなにお祝いの言葉をいただいたのは生まれて初めてで
それは思いがけず・・ とても嬉しかったんです
皆様には想像もつかないでしょうが
ガラにもなく・・ 今、ちょっと恥ずかしがっています
家族②もすごくテレていました
みなさま、ありがとうございます、とPCに向かって頭を下げておりました
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
先日お伝えした通り
台風通過直後の野良猫軍団はかなりの情緒不安定に陥っていた
そしてその2日後に訪ねた時
彼らは驚くような心の変化を見せてくれた
その習性から思わずそうなってしまうのだろうが
私が近寄ると鼻に皺を寄せシャーシャーと威嚇する猫たちも中にはいる
彼らは警戒心が強く、他の猫にも同様にする
この日、出迎えてくれた彼らはいつになくはしゃいで、跳ねるようにして私と家族①の足元を歩いた
明らかにこれまでと様子が違うのが感じて取れた
先ず、公園に向かっている時の《日の丸》の様子が違った
嬉しそうにして、すぐ前を何度も振り返りながら歩調を合わせている
私たちはいつもの椅子に座り、たくさんの猫がまわりを囲んで思い思いに時を過ごす
その時気付いた
私がどんなに近づいても誰も威嚇しなくなっていることに
私が彼ら全員に名前をつけたのを、彼らはすっかり覚えた
その名を呼ぶと呼ばれた猫は必ず振り向くし、顔をあげるようになっていた
いつも威嚇と爪出しを欠かさないそんな《日の丸》の名を呼んでみた
すると彼はピンと尾を立て、ちょっとお尻を持ち上げ気味にして私を見つめた
手を伸ばすと自分から頭を擦りつけ、その体を斜めにして私の足にあずけた
それからというもの、タガが外れたように抱っこもされるし、自ら体を寄せて甘えてくる
母親ということで、やはり相当に警戒心の強かった《三毛》も、今ではいつも近くにいるし
出迎え、見送りも欠かさないが、触らせることだけは決してしなかった
《三毛》
それがこの日の見送りの時、すぐ前いたのでなんとなく背中を触ってみた
すると《三毛》はその場でピタっと立ち止まり、シン、とした
気を悪くしたのかな・・
と思ったが、更に頭から背中を丁寧に撫でてみた
《三毛》はちょっと振り向いてから顔を元に戻し、下を向いてまたシンとした
立ち上がり、歩き出そうとすると
今度は え・・? という顔でこちらを見上げた
私は座り直してまた《三毛》を撫でた
小さな音だけど・・ ごろごろと喉を鳴らし始めた
そんな母親の様子を、《虎丸》が離れたところでとちょっと首を傾げて見ていた
警戒心の強かった他の猫も、そこまではいかずともこれまでよりずっと距離を縮め
これまで2,3mはあった距離が、10cmにも近くなって鼻先を触れるようになった
もう誰も威嚇の声も爪も出さない
爪といえば台風の日に魔女を引っかいたり嚙んだりして指から血を出させた《オッドアイタ》
それは人間と接するのが始めてで、加減が分からなかっただけだ
痛がる振りをする魔女を見詰める《オッドアイタ》の、後悔や心配の表れた表情は返って愛おしさを感じさせた
私は台風の日、公園の椅子に《オッドアイタ》を乗せ遊びの訓練をした
遊びたい盛りだから彼は大いに喜んで仰向けになり、魔女の手を抱えた
爪がくい込む
そこで 「痛い!」 と言う
慌てて手を離す
強く嚙まれる
「痛い!」 と言う
慌てて口を離す
これを2時間ほど繰り返した
こうして魔女の手はさらに傷だらけになっていった
そしてこの日、《オッドアイタ》がじゃれついてきた
ジーンズをバリバリやり始めたので、しゃがんだら、彼は仰向けになって遊びモードに入った
手を出すとその両手で抱え、私の手を口に持っていった
そして嚙み始めた
これまでと違って抱えている手には殆ど爪を立てておらず
嚙むのにもかなり加減を加えている
そうして遊びながら、上目遣いで私の様子を伺う
痛がっているかかどうかを確認しているのだ
私の口から 「痛い」 という言葉や、顔にその表情が表れないことを知ると
《オッドアイタ》はほっぺを膨らませ、首を引いて自慢げな顔をして見せた
《オッドアイタ》・・よく学習したね
偉かったね
乱暴者の彼が、その加減を学習したことで猫同士の諍いが少なくなった
元々仲間同士だったのが独り立ちなどで縄張りを分けたのだから本気の喧嘩は殆どなかったが
《オッドアイタ》の加減知らずがいつも諍いを生んでいたのだ
この日の公園には、果樹園部の猫たちも一緒だった
みんな仲良くそこにいた
私たちの座っている椅子には色んな子が乗っかってきた
警戒心の強い小さな仔猫たちも私たちの背中の向うにいるよ
ひっそり型の《黒丸》も、この日は椅子に乗ってちょっと自己主張してみた
心無い人間もいる
毎日外敵に身を潜めて緊張に中で暮らさなければならない
だからせめて、私たちがいる時間だけは緊張を解いた時間を過ごして貰えたら、と思う
良い夜だった
たぶん、これからもこんな夜を過ごせる予感がする
台風の日から
みんなの中で何かが変わった