集団脱走の顛末 Ⅰ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

 

                 《ジンジン》


この前、全員で脱走した  (火曜深夜から水曜未明の間)


どういう風にして脱走したかということは言いません

《水玉》に 「チクったな!」 と脅されるからです


     まじょねこ日記-Jinjin

※ やっぱ《水玉》なんだ

   別に言わなくてもわかってるし・・

   《ジョン ブリアン》がドアノブに飛びついてロックを外している間に《水玉》がドアをこじ開けるという手順でしょ



とにかく誰かによってドアが開けられ、僕らは連れ立って猫用出入り口から暗い夜の外に飛び出した

その時《ボンネット》だけが残っていた

僕らが出るときには部屋の入り口でおろおろしていた


《ボンネットは》おろおろしながら 「行かないで! 行かないで!」 と言っていたが

普段外に出られない《バブー》と《凜》はそんな《ボンネット》のお願いも聞かず大喜びで僕らと一緒に脱走した


僕らは夜の道でふざけ、草むらでかくれんぼをして遊び

《水玉》はそのまま夜回りに行ってしまった


朝が来て、昼になって、また夜になっても遊んでいた


《ジョン ブリアン》と僕とで、《バブー》たちに 

「そっちはあぶないよ!」 とか 「車が来たから隠れて!」 とか言わなくちゃならない


僕らはもうお腹が空いて家に帰りたいのに、《バブー》と《凜》が心配で帰れない

こういうことでもなければ外に出られないっていうのと、今度いつ出られるかわからないっていうので、このふたりは、とことん遊ぶつもりらしかった


その次の朝、突然《凜》が 「帰ります!」 と言い出した

それで僕らと一緒に家に戻った

その時《バブー》はまだ遊んでた


家に帰ったら《ボンネット》がいなかった・・


僕らは魔女に散々質問されたけど、《ボンネット》のことは本当に知らなくて




               《パパ・ジョン ブリアン》



     まじょねこ日記-Papa-Jyon brian
       

パパ・ジョン ブリアン 「まじょ ごめんなさい  ぼくが ものおきで ねてたから」


魔女 「《パパ・ジョン》はなにも謝ることないよ、悪いのは《水玉》と《ジョン ブリアン》なの」


パパ・ジョン ブリアン 「でも ぼく しぇきゅりてぃー なのに・・」


魔女 「あれは《パパ・ジョン》のお仕事が終わったあとのことだから気にしなくていいのよ」




                   《水玉》 


魔女 「あなたが開けたわね」


俺 「誰がチクった!」


魔女 「誰もチクってやしないわよ! 《ジョン ブリアン》に手伝わせてあのドアを開けられるのはあなたと《ジンジン》だけじゃない」


俺 「じゃあ《ジンジン》だ・・」


魔女 「ねぇ、誰よりも男らしい 《水玉》さん


俺 「俺だ! 誰よりも男らしい俺が開けた!」


魔女 「ですよねえ」


俺 「だって・・ 俺・・ 夜回りに行かなきゃならないのにドア閉められちゃってよ・・」



まじょねこ日記-Mizutama




              《ジョン ブリアン》


魔女 「あなた《水玉》に言われてドア開けるの手伝ったでしょ!」


僕  「ううむ・・」



まじょねこ日記-Jyon brian
     それは腕組みをして考えなければならないほどの難しい質問ですか




                   《バブー》


2回の夜くらいお外で虫さんみっけをして遊んで、私はお腹が空いたから屋根からテリャスに飛び降りて家に帰った

魔女に《ボンネット》がいないことを聞いてすごく心配になった


その夜、魔女はわたしたちのお部屋のドアを開けっ放しにして寝た

夜中に《ボンネット》が帰って来た時、お部屋に入れるようにしたんです


それで私たちはまたみんなで脱走した

目的は《ボンネット》を探すこと


《ボンネット》を見つけたのは私です


およその庭に大きな器の中にいた


私 「《ボンにいちゃん》、そんなところで何してるの?」


ボンネット 「《バブー》! 汗


私 「何してるの・・」


ボンネット 「隠れてるの・・」


私 「なんで・・」


ボンネット 「恐いから・・」


私 「なにが・・」


ボンネット 「わかんない・・汗


私 「何で泣くの?」


ボンネット 「わかんない汗


私 「帰ろう」


ボンネット 「ここから出られないあせる


私 「どうして?」


ボンネット 「恐いからあせるあせる



飛びつくひまもありませんでした (取り付く島でしょう・・)


それで私はみんなを探して連れて来ました

みんなが説得しましたが、やっぱりひまもありませんでした


「みんなが僕をひとりぼっちにしたあせるあせる 《ボンにいちゃん》はそればかり言います


《ボンにいちゃん》は器の形どおりにおさまっていて、絶対そこから出ようとしません

私たちは家に帰って、起きてきた魔女にそのことを言いました



     まじょねこ日記-Babu
          魔女、あそこに《ボンネット》がかくれてるよ



                     《アゾ》


あじょ 「ま、まじょ 《あじょ》が にんじゃの しゅぎょうを してるとき 《ぼんにゃっと》が おったぞ」


魔女 「器の中だった?」


あじょ 「そ、そうじゃ あでは うつわがくれのじゅつじゃ」


魔女 「いや・・ そうじゃないんだよ・・」


あじょ 「じぇったい じゅつじゃ・・ その すっがたは なっかなかのものじゃった」


魔女 「・・」


あじょ 「《ぼ、ぼんにゃっと》め・・ あなどれんな」


魔女 「・・」


あじょ 「よ、よしむねぇどの! 《あじょ》はもっと しゅぎょうを ちゅまねば なりませぬな!」  


      まじょねこ日記-Azo



つづく