魔女
今日の日記は、14日に家族①と野良猫軍団に会いに行った時の様子を書いておいたものです
勿論、たっぷりのおみやげを持って行きましたよ・・ (いただきものです )
この辺りのノラちゃん軍団は4箇所のテリトリーに分かれている
住宅地 (バジャ親子)
空き地 (ネット小屋の屋根の上で子供を育てる母親家族とその他)
果樹園 (公園から独り立ちで出された若者猫たち)
公園 (主に森の中で暮らす女ボスを中心とした子育て中の母親とその他)
この日も暑く・・
住宅部
目の周りを蚊に刺されているようで、痛々しい
《バニャ2号》の姿は見当たらない
空き地部
空き地部は全員留守だった
涼を求めて昼間は移動しているのかも知れない
子供たちは全員元気でいるのか・・ 気になる
果樹園部
早速のお出迎えは《日の丸》と石の上の《三毛》
道は相当に熱くなっているので、こうした出迎えを申し訳なく思う
《黒丸》の呼ぶ声が聞こえる
向うから《すがりつき君》が 「まぁ~じょぉ~ まぁ~じょぉ~」 と鳴きながら走って来た
ここで一休みね 《黒丸》、触って欲しそうなんだけど・・ まだちょっと勇気が出ない
もう少しで触れそうだからきっと薬を塗れる
まわりには何匹もの猫がいるが、道が焼けていて熱いので、みんなまるで犬のように口を開け、暑さで赤くなった舌を見せてハッハッと辛そうに息をする
食事を土のあるところに置いてやるのだが (ここは私有地なので私は入れない)
食べるとまたこうしてこちらに戻ってくる
《すがりつき君》と《オッドアイタ》 みんなこのように口から汗をしたたらせている
《オッドアイタ》の常に涙が出ていた左目もだいぶ良くなってきたようだ
《すがりつき君》と《オッドアイタ》は間違いなく兄弟だ(・・と思う)
しかし、同じ兄弟でも、懐きまくりの《すがりつき君》比べ
《オッドアイタ》は警戒心の塊のような子だ
けれどこの日、《オッドアイタ》は足元まで来たし、知らぬ振りをしておけば、座っている魔女の背中にもくっついて来た
ただ、目が合うと慌てて逃げる
人間不信の目で睨まれた出会いの日
この子は絶対に人間には懐くまいと思っていた
しかし今は、この子が心を開いてくれるのも間もないような気がする
ぞろぞろと後をついて来た果樹園部のみんなの足が止まる
ここから先は公園部の縄張りだ
果樹園部はそこで私たちの帰りを待つ
いつしかそれが常になっている
公園部
公園に足を踏み入れて唖然とした
この前、塵ひとつ残さず掃除したというのに・・
僅か2日ほどで公園はまたもやゴミが散乱していた
柵の下の《三毛》親子の住処を覗くと、そこもまたビニール袋や菓子の紙が散らばり
椅子の周りには、食べ物の袋や缶類の他に、花火の残骸やタバコの吸殻も散乱している
がっかりした
そういう人間に・・ がっかりした
家族①がゴミを見詰めながら
「またかたづけようね・・」 と言った
公園に猫の姿はなかったし、たぶんノラたちは誰も出ては来ない
この日、公園には人の姿があったから
お腹を空かせてるノラちゃんが気になるが・・
人が居るのならば誰も出ては来ない
今日は諦めるしかない
暫くそこにいて、来た道を戻る
縄張りの境で待っていた果樹園部の子たちが立ち上がる
公園を出ようとした時、細い鳴き声がした
鳴き声の方、崖の側に歩み寄ってみる
暫くすると辺りを警戒するようにして、《サビ》が姿を現した
このところ姿を見ていなかったから嬉しかった
以前もかなり細かったが、さらに痩せている
器に山盛りのごはんを乗せて崖の上の茂みの入り口に置く
《サビ》は長い時間を掛けてそれの全部を食べた
体力がなくなっているようで、早く食べることができないようだ
山盛りのごはんを食べ終わった《サビ》は、鳴きながら森の中に戻って行く
その鳴き声を聞いてハッとした
《サビ》には子供がいるんだ・・
だって 「お母さんは今もどりますよ~」 と子供に向かって言っている
《サビ》はあんな小さな体でいったい何匹の子供を産んだのか
そして子供たちは元気なのだろうか・・
そんな気がかりを胸に、この間も待っていてくれた果樹園部のノラちゃんたちと公園を後にし
果樹園の出口までを彼らに送られ、来た道を住宅地へと戻る
再び住宅部
今度からは夜に会いに行こうと思う
昼間は道が熱くて、一緒に歩いてくれるみんながかわいそうだから