ネパール日記 ~ スンダリジャルからバブーのもとへ ~ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

魔女


スンダリジャルに向かうバスの中でも

魔女は《バブー》が気掛かりでどうしようもなかった


スンダリジャルには数年前に行った事があるが

昨年結婚したアミタの嫁ぎ先がどの辺だかは知らない


ルナが何回か携帯で確認を取ったが、はっきりしない


何しろこの国にはきちんとした住所なんてものがないから

カトマンズの主だった場所又は家にはハウスNo,を持つものもあるが

殆どが、何々郡のどこどこエリアの何とか村の誰々さん、といった漠然としたものになるから

手紙や葉書も届かないという事なぞ頻繁に起こる

だいたいからして村で郵便局など見たことないぞ!


日本では車にカーナビが付いていたり (魔女は持ってないけど)

携帯で住所や電話番号を検索すれば行き着くのだが 

ここにはそんなものはない


だけどそれが楽しい (今回《バブー》の件さえなければね)

これもちょっとした冒険だ

住所もなく、特に目印もない所で普通の民家を探すわけだ

そいうのって、わくわくするんです


大体この辺りらしい、というところでバスから降ろしてもらう

ルナがアミタに電話で聞いているのだが

どこも同じような感じでどっちに行ったらいいのか見当がつかない


それなら近所で訊ねればいいんじゃないか、と思うが

近所でも顔は知っていても名前までは知らない、という事が多く・・


私たちは右往左往していた

そんな時でも、魔女の頭の中はあの通りを渡って帰って行く《バブー》の姿を想像し、心ここにあらず状態で・・


そんな時、後ろから名前を呼ばれた

振り向くとアミタの旦那さんが走って来るところだった

彼もまた、随分探していたようで額には汗が滲んでいた


アミタの家で一休みし、川を見に出掛けた

『スンダリ』 とはサンスクリット語で 『美しい』 という意味

そして 『ジャル』 は 『(湧き出る)水』 という意味だ


本日ここでは何かの撮影が行われていた


まじょねこ日記-Sundarijal

まじょねこ日記-Sundarijal

ここのからパイプラインで街に水を供給している

乾季のこの時期、川の水はかなり干上がっている


まじょねこ日記-Sundarijal
      干上がった川で体を洗ったり、洗濯をする人々


まじょねこ日記-Amita
              アミタと優しいご主人

   まじょねこ日記-Runa
                    ルナ


   まじょねこ日記-Ambika
                    アンビカ


川を見て、アミタの家に帰って、ダルバートをいただき・・

その間も魔女は《バブー》の事ばかり考えてうわの空だった

スンダリジャルのことは今でもあまり覚えていない


夕方になり、見送りのアミタとご主人と共にバスを待つべく家の前に立つ

だが、こんな時に限ってバスはやって来ない

30分も待ったか・・ 

やっと来たバスに乗り込み、ボダナートでバスを乗り換え

《バブー》を置いてきたラトナパークへ戻る


ラトナパークに着いた時は、辺りはすっかり暗くなっていた

アンビカの家はと魔女ホテルと同じ方向なのだが

とにかく魔女は《バブー》の事が心配で

アンビカとはここで別れてルナと一緒にマチンドラに向かった


私は途中から走り出していた

向こうにマチンドラ前の露天が見え始めた時

歩く人々を縫って走って来る犬がいた


《バブー》が思いっきり魔女に飛び掛かった

「どうしておいて行ったの?! どうして僕をおいて行ったの!」

といわんばかりの飛びつきようだった


停電で暗いマチンドラの境内には、所々に蝋燭が灯され

その暗がりの中

私たちは一緒に境内の長椅子に座っていた


ルナが熱いチャーを持って来てくれた

ママは今夜も弟が入院している病院に行っている

私はルナにも病院に行くように言った


それから暫くの時間を《バブー》とふたりで過ごした

そのうち《バブー》は私の膝を前足で抱え、その上に顔を乗せて眠ってしまった


この後、怪しい人間が魔女に近づいて来る

だけど話が長くなってしうから、そのお話はまた明日