水玉
じたばたじたばたと駆け回るばかりの
魔女の行動は見ている方が苛々する
あの計画性のなさは猫並だ
時間が分からないんだ
（時間は分かってる！ ただ計れないだけ！）
そして・・ 俺らは諦めた
行って来いやあ～
俺らは耐えて待ってるからよ
（何もそんな言い方しなくったって・・）
ジンジン
気が晴れない・・
目が変・・
ジョン ブリアン
僕ね、魔女がいない間・・
《ボンネット》と《バブー》に色んな字や言葉を教えようと思うんだ
他にも取材の仕方とかさ
あの２匹は室内取材専門だけどね
そうしたら《ボンネット》や《バブー》も、もっといっぱい日記が言えるでしょ
魔女が帰って来たら、きっと驚くと思うよ
僕、頑張ってみるね
涼子
私のご飯は誰が持ってくるのさ！
ユリぼうず
魔女・・
僕、何だかぼーこーえんになったような気がするの・・
アゾ
つまらん・・
つまらんっ！！
ボンネット
ぼく・・
《ジョン ブリアン》に、ことばや字をいっぱいおそわる
ぼくも日記を言いたいから
バブー
《りん》のおせわをして
にっきのれんしゅうをする
凛
がぶっ！！
「いったあ～い！！」
魔女
衣装も用意していたのだが、軍団がこんな状態ではどうにもならないから、ハロニャン パーティーは帰国後に延期する事にした
今日、何年振りかに針を持った
カトマンズ到着は深夜で、その翌日、１９日はティハール最後の日だ
今年のティハールは１５日から始まって
その翌日はカラスにプジャする日で、人々が空のカラスに向かってご馳走？を撒く
次の日は犬にプジャする日
飼い犬だけでなく、この日は多くのノラさんたちもおでこに赤いティカを付けられ、花の首飾りをして走り回っている
次の日は牛にプジャする日
牛もティカをして飾られたりする
そして最終日はバイティカだ
これは姉妹が兄弟に対してプジャをする
そのバイティカの儀式のためにクルタスルワル（民族衣装）でも持って行くか
そう思ってクルタを出したら・・
ノースリーブだった
夏じゃないから袖がいるわ・・
ということで針と糸を持ち出し、クルタに袖を付けた
（ちょっとしたクルタを買うと、ノースリーブのは袖が別に付いてくる。 時と場合に合わせてそれを付けたり取ったり・・）
ろくに旅の支度も出来ていないから、頭の中が錯乱状態のまま超特急で袖を縫い付けた
とにかく最低必要なものを確認すると
後はどうでも良くなってしまった
着る物も、雑貨も忘れてたらカトマンズで仕入れよう
問題は鍵だ
やっぱ、どーしよう・・
ああ！ もうダメだ！！
不貞腐れて寝たふりとかしてみた
・・チュベローズの香り
夢かな・・
起き上がって見ると、窓際の月下美人の木に
季節外れだというのに一輪の花が開き始めていて
そこに軍団が集まっている
《水玉》が振り返り・・
水玉 「魔女、《今日ちゃん》も見送りにやって来たようだぞ」
ジョン ブリアン 「《伐》もね！」
みんな 「《インジゴ》も！！」
ネバーランドのみんな・・
明日早朝、猫軍団全員と花の香りに送られて
魔女は旅に出ます