魔女
昨日のネパール政府の役人を乗せた中国政府高官による交通死亡事故の事を書いたが
このような事が起こっても
この国で政府の高官などが罪に問われる事は先ずない
そんなアホな特権があるわけはないが
(あったとしたら諸外国から吊るし上げられるわ・・)
そういった人間が庶民を轢いても、また極端な例では殺しても・・ 揉み消される
まだ王制が布かれていた頃
皇太子は女性問題で人殺しをした
高級外車でバスに追突し、負傷者も出した
他にも彼の悪行は山ほどある
それでも何事もなく今も普通に暮らしている
そんな恐ろしく後進国なネパール
1,2ヶ月前のネパールの新聞(カンティプールだったと思うけど)に、こんな記事が載っていた
「Baba's bit for safer city roads」
という見出しで始まっていたと思う
詳しい内容は忘れてしまったけど
Baneshwor交差点での4年前に起こった出来事について
この交差点を警察の高官(ネパールの)が赤信号を無視して突入し、走り過ぎようとした
それを停めたのは、日本からネパールに交通指導にやって来た《ばば(多分馬場)》であった
例え誰であろうと、法の下では平等である、との信条の下に
彼は信号無視をした警察高官を許す事なく、現行犯で捕まえた
この時、周りの群集は彼を声援し、拍手を送った
彼は日本の警察を定年退職し、JICAとの仕事契約でネパールに交通指導の教官としてやって来た
彼にとって、この国で、ドライバーや歩行者に交通規則の重要性を教えるのは実に困難な仕事であったが、しかし、彼は明けても暮れても粘り強くこの仕事に取り組んでいる
彼は交通犠牲者を最小限にしたいと語る
というような事が書かれてあった
この特権意識丸出しのネパールの警察高官にとって
これは信じ難い出来事だっただろう
彼らにとってこのような行為は日常茶飯事
いやむしろ、当然の行為であった
まさかこの自分が捕まろうとは思ってもみなかったはずだ
数少ない信号のある交差点で、青信号になるのを皆が待っていると
目の前を渡っている歩行者を無視して、そこどけとばかりに赤信号を平気で突入して来る車がある
それらはみな役人が乗った高級車だ
交差点中央に立つ警官も見て見ぬ振りをする
バカなんじゃないか・・
この有様を見ただけでもこの国の司る者たちの品のない実態が知れる
彼らは特権意識は奢り昂ぶりの塊だ
そんなこんなで・・
庶民はフラストレーションが溜まる一方だから
たまに小爆発する
だが・・大爆発はしない
これは国民性だ
絶えることに慣れている
そして金持ちの政治家たちは
国民を耐えさせることで生きている
政治が当てにならないから
人々は助け合って生きる
その恩恵に魔女も与っている
この国の政府からは、バカ高いビザ代金と、設備も整っていない空港のこれまたバカ高い使用料、そして間違いなくそのお金を遺産保存に費やしているかどうか分からない各地域の入場料を支払う以外には何も恩恵を受けていない
(あ・・ 入場料に関しては支払ってません、 すんません)
私たちを暖かい笑顔で迎えてくれるのは
貧しさに耐えてなお頑張る人々だ