トミニャガさんとお買い物 Ⅰ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

ユリぼうず


まじょねこ日記-Yuribouzu-2

魔女が忙しかった事もあって

ずいぶんお買い物に行ってなくて・・

いよいよ僕らのご飯がなくなった

(軍団にと送っていただいた誕生会用の高級缶詰だけはキープしてある)


それで僕らのご飯とトイレ砂の買出しに行く事になった


僕 「僕もお供して差し上げる」


魔女 「膀胱炎はどうなの? 車の中でおしっこなんてイヤだからね」


僕 「だいぶいいね、このところ落ち着いているからね」


それから、僕と魔女は駐車場に行った

そこで、ばったり・・


トミニャガさん 「あ~ら、魔女さんじゃありませんの!」


魔女 「トミニャガさん・・ こんなところに何してる」


トミニャガさん 「暇! 散歩! 健康! 若さ!」


魔女 「あの・・ 言葉が接続されてませんが」


トミニャガさん 「魔女さんこそ、こんなところで《ユリぼうず》ちゃんまでお連れになって、どうなさったの?」


魔女 「ここは私の家ですが・・ なにか?」


トミニャガさん 「ええっ! そうでしたの、他にもお家があったの!」


魔女 「そんないくつも家があるわけないでしょう・・」


トミニャガさん 「だって私、こんなとこ知りませんわよ」


魔女 「ここはいつもトミニャガさんがいらっしゃるの玄関とは違う方の入り口なんです」


ユリぼうず 「そんなこと近所のノラ猫だって知ってるだろう・・」


トミニャガさん 「ってことは・・ 魔女さんって、家の反対側にも道をお持ちなの!凄いっ!」


魔女 「そんな・・ 感激されても、市道だし・・」


ユリぼうず 「なかなかややこしいな・・」


トミニャガさん 「それで、ここで何してらっしゃる?」


魔女 「お買い物に行こうかと・・」


トミニャガさん 「まあ、珍しい!!」


魔女 「・・」


トミニャガさん 「私も一緒に行って差し上げましょうか」


魔女 「結構です、また勝手に車の屋根をオープンにされてもなんですから」


トミニャガさん 「今日は暖かく、お日柄もよろしいから、私、オープンでも構いませんわよ」


魔女 「お日柄は何ら関係ないと思います」


トミニャガさん 「で・・ どこまでいらっしゃるの?」


魔女 「猫のご飯と・・ トイレ砂を買いに・・」


トミニャガさん 「高島屋?」


魔女 「だから・・」


トミニャガさん 「私、財布と商品券を持って参りますので、少しお待ちになってて」


魔女 「マジで行く気ですか!」


魔女が何かを言おうとしたけど

トミニャガさんはいつものちょこちょこ歩きで坂を下り

さっさと自分の家に向って行ってしまった


僕 「どうする?」


魔女 「どうする、たって・・ 」


僕 「いつものところに行くんでしょ」


魔女 「そう・・ 少なくとも商品券は使えないだろうな」


僕 「それにしても待たせるねぇ」


しばらくして・・

トミニャガさんはやって来た

なんだか凄い格好でやって来た

そばに来るまで誰だかわからなかった


それは華々しかった

高級そうなコートをひらひらさせて

中にはお花の模様の服を着て、大きなバッグうを持っていた

なんだか髪の形もさっきと違っているみたい


そのあげく・・

トミニャガさんは、それはひどい臭いをさせていた

訂正) それは香水です。 猫にはひどい臭いかも知れないけれど、人間には良い匂いで・・ だ、だがちょっと、吹きつけ過ぎの感が・・


トミニャガさん 「さあ、参りましょう!」


運転の魔女の隣に華々しい姿のトミニャガさんが座った

椅子は2つしかないから、僕は後ろの窓の狭い所だ

まったく迷惑な話だ・・


僕たちを乗せた車は・・

嫌な予感とともに出発した


つづく