ネパール日記 ~ THAMEL Ⅱ ~ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

魔女


その日もラクスマンのレストランで食事をしていた


魔女の右側には椅子を引いて来たラクスマンがいて

彼と話すのに右側に目をやると

その背中の向こう、奥の席に例の若者姿を見つけた


しかし、どこかいつもと様子が違う

こちらに向けた背を丸め、黙々と食事をしている


魔女 「・・またいた」


ラクスマン 「なに?」


魔女 「あの男が・・」


ラクスマン 「ああ、彼の事ならもう大丈夫だよ。 もう魔女には何も言わないから」


魔女 「どうして?」


ラクスマン 「 『魔女たちには一切話しかけるな』 と言っておいた」


魔女 「ほんと!」


ラクスマン 「今後、彼がしつこく話しかける事はないからね」


彼の一言で、街を我が物顔のようにして歩いていた若者が、突然人が違ったように口を聞かなくなった

それどころか、すれ違いざまも私の顔さえ見なくなった


ようこさん 「あんなにしつこかったのがここまで大人しくなるなんて」


魔女 「すっきりしたねえ」


ようこさん 「それよりさ、ラクスマン、どんな風に言ったんだろと思って・・」


魔女 「さあ・・」


ようこさん 「まさかあんなに穏やかな人が怒鳴ったりなんかしないわよね」


魔女 「うん、彼が声を荒げたところなんて見た事もないし、そんな人じゃないよ」


ようこさん 「だってあの男、人が違っちゃったよ」


魔女 「うむ・・」


ようこさん 「どういう事なんだろ・・」


魔女 「マフィアなんじゃない?」


ようこさん 「え・・?」


魔女 「きっとラクスマンはマフィアなんだよ」


ようこさん 「いい加減にしなよ!」


魔女 「そう考えると夢が膨らむじゃん!」


ようこさん 「まったく・・」


Laxman 0895
マフィア・・ 〔うそ〕

前日のピクニックで飲めない酒を飲んだものだから、具合が悪くて仕事が出来ず、店の倉庫でひたすら眠り続けるラクスマン  

やっぱ、怪しいよね・・

それから間もなく・・街でその若者の姿を見る事はなくなった

タメルがちょっとすっきりしたような気がした



《ジョン ブリアン》のこと


治療が順調に進まない

抗生剤が効力を発揮しない


本日、2回目に挿入したドレンを抜く

ドレンを挿入してから既に1週間が経った

感染症を懸念しての事だ


それで肺を洗浄するのだけれど

それでもやはり膿が溜まるようなら

開胸手術となる


ハロニャンパーティーは淋しいものとなるかも知れない

入院してもう20日が過ぎた

軍団は、また少しづつ口をきかなくなっている


家族の数が多ければ

何倍もの楽しい時を持てる

しかし・・

淋しい時、悲しい時には

それぞれが重い心を抱えなければならなくなる


裕福な暮らしなんていらないから

家族が揃って元気に過ごす

それが私たちにとっては至上の贅沢であり、唯一の願い


一日も早く、そんな生活に戻りたい

それが家族みんなの心です


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魔女・・ 僕、今日こそ一緒におうちに帰れるんでしょ