猫日記 ~ 泣きながら果物を食べる女 ~ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

水玉


Mizutama 081014


また持って来てしまった・・


今回はジャガリコなんだけど

どうしようかな

《インジゴ》の墓にお供えするか

・・《インジゴ》、ジャガリコ食べたっけ


《伐》は食いしん坊だったから

《伐》と《インジゴ》のお墓の間に置いとこ

くわえる時にフタの部分が破けちゃったから食べやすいべ



アゾ 「ま、まじょ! めだかさんに ごっはん!! 」


魔女 「・・」


アゾ 「ま、まじょ! たっ、食べものですじょ~お!!」


魔女 「・・はい! はい、はい!!」


僕 「魔女、おはよう」


魔女 「あ、・・おはよう  ・・メダカにご飯」


アゾ 「は、はい! ごっはん やりまっせい」


魔女 「・・なに このジャガリコ」


僕 「お供え・・」


魔女 「またおまえか・・」


僕 「そういえば魔女、この頃ブドウを食べていないね」


魔女 「ブドウはいつも絞り過ぎレモンさんに貰っていたんだけど、もう採れる時期が終わっちゃたんだって」


僕 「良かった・・」


良かった・・

魔女はブドウを食べる度に泣いってっぽかった

肩を落として、暗い顔でブドウを食べる魔女の姿は

まるで網戸のバリヤに囲まれているみたいだった


今まで、果物を食べる時は

いつだって《インジゴ》と一緒だった

《インジゴ》はベジタリアンな猫だったから

野菜と草と果物しか食べなかった


だから魔女は、《インジゴ》の食べ物にお金が掛からない分

果物を貰うと(買わないのか・・)、いつもそれをあげていた


僕らは、何であんなものを食べるのか信じられなかった

僕ら猫は果物系が大嫌いなんだ


それでも魔女と《インジゴ》は

二人並んで美味しそうに食べていたっけ


ブドウが終わって

網戸のバリヤの中の魔女を見なくて済む

僕は安心した

きっとみんなも同じ事を思っているに違いなかった


お日様がてっぺんを過ぎて

僕らはベランダで涼んでいた


ジンジン 「《ジョン ブリアン》はいつ帰って来るんだろうね」


アゾ 「も、も、もうすぐなんだ、 か、帰ってきったら そっこく あっそばなければ ならんが・・」


ジンジン 「病院から帰ってすぐに遊ぶのか!」


アゾ 「そ、そでは かっ、かなり じゅうだいであるます」


ジンジン 「何がどう重大なんだよ!」 


僕 「ま、とりあえずブドウが終わって良かったよ」


アゾ 「な、なに!《みじゃたま》も 思ったのか! ふふん」


僕 「なに・・自分のほうが先みたいに言ってんだよ」


ボンネット 「・・」


ユリぼうず 「《ボンネット》、どうしたの?」


ボンネット 「カアチャン・・」


ユリぼうず 「どうした?」


ボンネット 「マジョ ナイテオルマス・・」


ジンジン 「どうして?!」


ボンネット 「タベテ ナイテ タベテ ナイテ・・」


ユリぼうず 「何だよそれ・・」


ジンジン 「今度はなんだっていうんだ」


僕らはベランダから部屋をのぞいた


僕 「わ! また果物(梨)食べてるよ・・」



魔女


Tuberose 081020


《ジョン ブリアン》の手術が始まった頃

《今日ちゃん》の花が咲き始めた


それはまるで、ニャバーランドのみんなが見守っているかのように思えた


《ジョン ブリアン》の手術は昨夜8時過ぎまで掛かったが

無事に終わった

今度は今までドレンを入れていた場所を塞いで

反対側に穴を開け、再びドレンを装着した


魔女は今日、《ジョン ブリアン》の面会に出掛けたが

途中で引き返してしまった


「僕・・ お家に帰る・・」

そう訴える《ジョン ブリアン》の目を見るのが何よりも辛い

まだ傷口も痛いだろうし

また動き回ってドレンを引っ張るような事になったら困るし

辛いのに鳴くから呼吸は余計苦しくなるし・・


会いに行くのは里心をつけさせるだけなのかも知れない

もう・・ どうしたら良いのかわからない