トミニャガさん、お久しぶりです! | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

ジョン ブリアン


今日も魔女は朝から仕事をして

それからどこかへ出かけ

最後にろくに紙切れ(お金)も持たず、《搾り過ぎさん》のレストランに行ってランチを食べ、そのランチ代を借金して来たらしい

お恥ずかしい・・


僕の事なんか言えるか! と思った

だって、僕が退院して来て


僕  「魔女、お外に行きたい」


魔女 「何言ってるの! そんなジョン デ リングをつけて、抜糸も終わってない手術痕のまま外に出るっていうのは、パジャマのまま点滴をひっかついで近所をうろつくのと同じなのよ!」


それでジョン デ リングが取れて・・


僕  「お外に行きたい!」


魔女 「そんな一部毛が剥がれたまま・・ それは破けたパジャマを着て外を歩くようなものよ!」


破けたパジャマで外を歩くのと、紙切れも持たずにご飯を食べて借金するのと、どっちがみっともないと思う?

(借金、借金言うなっ! 明日返すわ)


それで魔女は家に戻るとすぐに

トミニャガさんの家に《涼子》の事でお礼を言いに行った

みんなも一緒に行くと言い出して

僕も、昨日の物置に続き今日もトミニャガさんちに同行を許された  破けたパジャマでね・・


ジンジン 「トミニャガさんを見るの、久しぶりだね」


僕  「お変わりないかな」


水玉 「変わってたらびっくりするだろう」


僕  「どういう意味?」


ユリぼうず 「トミニャガさんから高級感がなくなっているとか?」


ジンジン 「・・そりゃぁ 驚くな!」



ぴゃ~ん ぴょ~ん音譜  ぴゃ~ん ぴょ~ん音譜


トミニャガさん 「まあ! 魔女さん、みなさん、お久しぶりですこと」


魔女 「トミニャガさん、お久しぶりです! ところでバイクはまだですか?」


ジンジン 「げっ!」


水玉 「しぶといな・・」


トミニャガさん 「・・いったい何しにいらしたの」


魔女 「だから・・ 大型バイク」


トミニャガさん 「・・・」


僕  「あの! 《涼子》がお世話になりました!」


トミニャガさん 「・・《ジョン ブリアン君》が何か言ってらっしゃるけど」


魔女 「ああそうか! うちの《涼子》が4日ほどこちらの庭でお世話になったと聞きました」


トミニャガさん 「誰から・・?」


魔女 「《涼子》から・・」


トミニャガさん 「・・ 何で聞けるの?」


魔女 「・・? 話すから・・」


トミニャガさん 「誰が?」


魔女 「え・・ 《涼子》が」


トミニャガさん 「どうやって?」


魔女 「ふつうに・・」


トミニャガさん 「魔女さん、大丈夫? 毎日暑いから・・」


魔女 「トミニャガさん、優しくしないで下さい!」


トミニャガさん 「なんで!」


魔女 「気味が悪い・・」


トミニャガさん 「この・・ たまに会っても相変わらず憎たらしい!!」


魔女 「はい、私はいつ会っても変わらないね、とよくみんなに褒められます」


トミニャガさん 「それはね、褒めてるんじゃなくて、きっと皮肉ですわよ」


魔女 「トミニャガさん、って頭が良いんですね!」


トミニャガさん 「なんで」


魔女 「皮肉が分かるなんて」


トミニャガさん 「あのね、誰だってわかるの、 わからないのは魔女さんだけなの」


魔女 「ありがとうございます! 感謝の気持ちでいっぱいです!」


トミニャガさん 「こ・・この・・ 何に感謝してらっしゃる!」


魔女 「・・」


トミニャガさん 「やっぱ思いつきだけでしゃべってるんだ・・」


ジンジン 「魔女、もういいからちゃんとお礼を・・」


魔女 「さっき言ったよ」


水玉 「あれがそうなのかよ!」


ジンジン 「脈絡がなさ過ぎるんだよ・・」


トミニャガさん 「ところで魔女さん、《涼子ちゃん》がいらっしゃると、《べス》が外に出たがって困りますのよ」


魔女 「出しちゃえ、出しちゃえ!」


トミニャガさん 「あのねえ! やっと毛が生え揃ったんですのよっ」


魔女 「なにっ! それは相当に月日がかかりましたねえ」


トミニャガさん 「うう~・・ いったい誰のせいであんな事になったと思ってらっしゃる!!」


魔女 「・・梅ノ木」


トミニャガさん 「何ですって!!」


魔女 「に登った《べス》・・」


トミニャガさん 「このおぉぉぉぉぉ~~!!」


      そのときの記事はこちらから


魔女 「トミニャガさん・・ひょっとして熱射病?」


トミニャガさん 「どうしてっ!!」


魔女 「顔が赤い・・ だいぶ熱があるんじゃ・・」


水玉 「バカ、 あれは怒ってるんだよっ!」


トミニャガさん 「むむむぅぅぅぅ~ ドンッ


魔女 「あの・・ 《涼子》、あげましょうか?」


トミニャガさん 「・・へ?」


魔女 「《涼子》がトミニャガさんちにいれば《べス》は外に出たがらないんでしょ」


トミニャガさん 「・・・」


魔女 「だって、《べス》が中で《涼子》が外。 だけど2匹は一緒に遊びたい。 でもトミニャガさんは《べス》を外には出したくないんでしょ」


トミニャガさん 「出したくない・・」


魔女 「だったら《涼子》がトミニャガさんちにいれば問題ない訳で・・」


トミニャガさん 「・・」


魔女 「それで、《涼子》のお茶碗を買われる時は必ずディズニープリンセスをお願いします」


トミニャガさん 「あれ・・ いや・・ ちょっと待って」


魔女 「これ以上の解決策はありません。 真面目にお考え下さい!」


トミニャガさん 「私はいつだって真面目ですわよ!」


魔女 「じゃあ、これで決まりって事なんだ」


トミニャガさん 「え・・? あれ? なに?」


それで魔女はトミニャガさんちを後にした

僕が後ろを振り返ると、口をぱっかり開けたトミニャガさんが玄関の前に立っていた

僕は3回振り返ったけど、3回ともトミニャガさんは同じ格好で立っていた


魔女が歩きながらつぶやいた


魔女 「私・・ トミニャガさんちに何しに行ったんだっけ?」


水玉 「もういいよ・・」


魔女 「ああ、バイクの催促だ、 参った、話が逸れてた・・」


僕らも参った・・