みんなで育児 | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

ジンジン


昨日《インジゴ》が、《ボンネット》の育児をみんなでやろう、と言い出した

それは育児ノイローゼの《ユリぼうず》を救うためで・・


今日も暑い中、《ボンネット》が《ユリぼうず》にくっついてて

僕らと違ってチンチラ毛の《ユリぼうず》は

舌を濃い色にさせ、お腹を激しく上げたり下げたりし

ヘッ、ヘッ、ヘッっと息苦しそうだ


《ユリぼうず》は顔を天井の方に向けているけれど

視線は途中で途切れたようになっていて

どこにも焦点が合っていないように見える


これは確かにマズイ状態だ

何とかしなくちゃ・・


僕は《ボンネット》の側に行って

尻尾をパタパタ言わせてみた


《ボンネット》はこっちを見たけれど

《ユリぼうず》から離れる様子を見せない


僕はむきになって・・

タン!タン!タン!!

と尻尾に力を込めて床を叩いてみた


・・ヤバ、 尻尾が痛い


《ボンネット》はそんな尻尾を見ているものの

依然として《ユリぼうず》にしがみついている


《ジョン ブリアン》がやって来て  「あの・・ 遊ぶ?」

と、小さな声で《ボンネット》に聞いた


でも《ボンネット》は、ちらぁ~っと《ジョン ブリアン》を見ただけだった


それで《ジョン ブリアン》は小さなため息をついて

また窓際族に戻って行った

(外に出して貰えない《ジョン ブリアン》は終日窓から外を見て過ごすので、最近みんなにそう呼ばれている)


次に《水玉》が 「よお、小僧!」

と言いながら、手で《ボンネット》の頭を突っついた


すると《ボンネット》は  (ナニスルンダヨォ)

みたいな仕草で頭をぐるんと振り

一層母ちゃんにしがみついた


《インジゴ》は、自分で言い出しておきながら

どうやったら良いか分からない様子で

すぐ側で、朝からじぃ~!と《ボンネット》を見詰め続けるばかりだ


僕たちはみんな、同じ事を考えて困っていた


すると!

部屋の中をダダダッと走り出した猫がいた

それは恐ろしく不規則な移動で

その猫の動きを目で追うのに

僕らはみんなして、顔をグルグルと・・ 

やはり不規則に動かさなければならなかった


《アゾ》は・・

とにかくやみくもに走り回って・・


ふと見ると、《ボンネット》が目を丸くし、体を半分起こして

その動きを追っている


と、突然

走っている途中でじっとして動かなくなり

尻尾だけをちょちょろ動かしている


すると

《ボンネット》が《ユリぼうず》から離れ・・

体を低くしながら少しづつアゾの尻尾の方へ向かい始めた

そして、手を伸ばして・・ もう少しで届く・・

というところで、《アゾ》はちょろちょろっと前進する


《ボンネット》が慌てて尻尾を追いかける

でもまた、もう少し・・

というところで、少し前進する


それを何回か繰り返し、

ついに《ボンネット》が《アゾ》の尻尾に飛びついた


そして《アゾ》は走り出す

《ボンネット》が追い駆ける


それからは2匹で追いかけっこだ

《アゾ》と《ボンネット》は追い駆けたり、追い駆けられたり

部屋からタャラスへ! チャラスから部屋へ!


たまに鉢合わせになると、お互いに高く飛び上がる

2つの猫が空中に舞うんだ


《アゾ》がわざとよそ見をし、気づかないふりをして

姿勢を低くしながら近づいてくる《ボンネット》に自分を襲わせてみたり


終いには2匹でジッタンバッタンと取っ組み合いまで始めた


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それは延々と続き

《ボンネット》は本当に楽しそうに遊んでいた


インジゴ 「よかった・・ 《ボンネット》が楽しそうで」


僕は《インジゴ》を振り返った

何でだか・・ 《インジゴ》が淋しそうだった


僕は知った

《インジゴ》・・ 本当は・・ 

《ボンネット》のお母さんになりたかったんだ