猫は高尚な生きものだった | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

魔女


一日中静かな家の中

軍団は終日バラバラに横たわっている


「ねえみんな、《ジョン ブリアン》の事だけど・・」


《ジョン ブリアン》と聞いて《ボンネット》以外の全員が顔を上げた


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(どうして誰も楽しくしなくなったのかな・・)

その訳が分からず、毎日しょんぼりと過ごす《ボンネット》


魔女 「《ジョン ブリアン》、元気になってきたんだよ」


みんな 「・・」


魔女 「もう大丈夫だって!」


みんな 「・・」


魔女 「だから、もうそんなに心配しなくていいんだよ」


みんな 「・・」


魔女 「《ジョン ブリアン》は元気なったんだってば!」


水玉 「・・じゃあ 《ジョン ブリアン》は?」


魔女 「病院」


水玉 「・・」


アゾ 「・・い、いない じゃないかあ~」


魔女 「でも、もう大丈夫なのよ」


ジンジン 「だったらどうしていないのさ」


インジゴ 「ここにいないじゃん・・」


魔女 「いったい、どう言ったら分かるんだ・・」


みんな 「・・」


魔女 「魔女の言う事が信じられないって訳? 魔女が行け

    ない日は家族②が病院に行って元気な《ジョン ブリ

    アン》に会って来たんだよ。 そうだよね!」


家族② 「うん、本当に元気になってたよ」


魔女 「ほら!」


ユリぼうず 「でも・・ ここにいないじゃん」


魔女 「う・・う・・」


猫は頑固でわからんちんだ


しかしつらつら思うに・・

自分の目で確めないうちは何事も信用しないなんて

なんと高尚な生きものなのだろう


一方、人間は他人の噂話に花を咲かせ

またまた軽率な人はそれをた易く信じ

そしてまた、それを他人にしゃべって話が膨らむ

自分の目や耳で真実を確める事もしないで・・


生きものとして、極当たり前のそんな事が

猫には出来て、人間には出来ないなんて


人間の方がバカなんだ・・


魔女 「ねえ、家族! 人間は猫よりバカなんだよ」


家族② 「・・そういう問題なのか?」


魔女 「そういう問題でしょう! 家族も猫を見習わなくちゃ」


家族② 「人の噂話なんて、したことないわ!!」


家族① 「そんなつまらない話、誰がするのよ!」


魔女 「てことは、うちはみんな猫と同等なのか・・ 

     良かった!」


家族 「本当にそれで良いのか・・」


気がつくと、軍団はまた散り散りに横たわっている



家族②が、実際は何を入れるつもりだったか知らないけど

どういう訳か納豆にガラム マサラをたっぷりと振りかけてしまい

泣きそうな顔で食事をしている


魔女は納豆なんて生まれてこの方一度も口にした事がない

有り得ない臭いのものからマサラの香り・・


1日1回の貴重なお食事タイムが台無しじゃわい

こんなのと一緒に食事が出来るか!

もう何もいらんわ!



家族①が洋服がなくなったと騒ぎ出した

消えた!消えた!と口走っている

消したのは魔女だと言いがかりまでつけ始めた


はぁ~!?

何の理由があって私が服を消さなきゃならないんだ!

いっそお前が消えてしまえ!



猫は間違っても自分の食事にマサラなんか入れないし

いつも失くさないように同じ服をきれいに舐めながら着ている


ああ、やっぱ・・猫は人間より利口で高尚だ

この家には、それの証明が、かくもどっさりある