救出劇 Ⅱ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

水玉


水玉 060630

いきなり・・  魔女が《アゾ》を抱え

お化け屋敷の《涼子》の部屋に放り込んだ


《アゾ》はちょうど《涼子》の後ろに着地した

何が起こったか理解出来ない《涼子》がゆっくりと振り向くと

そこにはミミズク顔の《アゾ》がおり・・

ん・・ ミミズク顔の《アゾ》がおり!!


《涼子》の目がどばっと見開かれた


その瞬間、《涼子》が窓によじ登った

バリバリとよじ登り始めたんだ

でもヨタヨタだったから爪だけが食い込み

途中で落ちそうになっている


窓に乗っかって、おろおろしている僕を

魔女が部屋の中に突き落とした

そして窓から思いっきり手を突っ込み

すかさず《涼子》の頭をつかんだ

《涼子》は頭をつかまれた状態でも暴れないで、だらんとしていた


《涼子》は魔女によって窓から出された


魔女は《涼子》を抱え、僕と《アゾ》に部屋から出るように言った

僕はすぐに窓に飛び乗ったけど

《アゾ》はフガフガ息をたてながら、すっかり吊り目になってそこら中を嗅ぎまわっている

魔女の言葉なんて、何も耳に入っていないようだ


魔女と僕らは《アゾ》をそのままにして家に戻る事にした


部屋に戻って、魔女は《涼子》を抱えたまま聞いた


魔女 「《涼子》、いったいどうしたの?」


涼子 「・・」


魔女 「お腹が減っているんでしょ、ご飯食べる?」


涼子 「・・」


魔女 「痩せちゃってるじゃない・・」


涼子 「・・」


魔女 「それともどこか具合が悪いの?」


涼子 「・・」


魔女 「・・・」


涼子 「・・」


魔女 「聞いてる事に答えんかい!! メラメラ


涼子 「 ブタネコ 右矢印 カゼ


僕  「脅してどうするんだよっ!」


涼子 「す、スズメ食べた・・ら」


ジョン ブリアン 「スズメを捕まえて食べたんだね、よほどお腹がってどうしようもなかったんだろうね・・ それでお化け屋敷のお庭でひとりで頑張って、しかもいっぱいの時間をかけて、かわいそうに・・」


魔女 「勝手に脚色するな!」


僕  「それでどうしたの?」


涼子 「お腹が痛くなって・・」


ユリぼうず 「スズメの祟りだ・・」


ジンジン 「《ユリぼうず》、やめなよ」


涼子 「雨がすごく降って来たから・・ 家の方に戻ろうかな、って思った時はもう動けなくて・・」


魔女 「今もお腹が痛いの?」


涼子 「・・」


僕  「どうなの?」


涼子 「・・」


魔女 「今もお腹が痛いのかって聞いとんのじゃ~!」


僕  「魔女っ!!」


ジョン ブリアン 「お腹はもう大丈夫なの?」


涼子 「うん・・」


僕  「じゃあ、ミルク飲む?」


涼子 「うん・・」


僕  「魔女、《涼子》にミルク!」


魔女 「はい」


魔女は少し暖めたミルクを持って来て《涼子》に飲ませた

《涼子》は結構たっぷりミルクを飲んだ


それから魔女に抱かさったままいきなり眠った

魔女はカーペットを暖かくしてそこに《涼子》をそっと置いた

《涼子》はまったく動かずに眠っていたから

僕らはひどく心配になって、交代で何回も覗き込んだりした


ryouko08530

《アゾ》が帰って来た

《涼子》が目を覚まして《アゾ》を見たら

また出て行くのかな・・


《涼子》は《アゾ》がこの家にやって来た事がすごく嫌で出て行っちゃったんだ・・

女の心は複雑だからな・・


つづく