ジョン ブリアン
今日は朝からずっと取材のために外をうろついていたんだけど
これと言って面白い事もなく・・
僕はトボトボと家に戻ろうとしていた
すると
僕の横をものすごく変な動きで《アゾ》が追い越した
それから僕の先でちょっと止まって、顔(頭?)をグニャグニャさせ
また急ぎ足なんだけど、おかしな格好で玄関前の階段を上って行く
階段のところで、また顔を上に向けてあっちとこっちに振って・・
急いで家に入って行った
僕はあわてて後を追った
《アゾ》は開けっ放しのドアから僕たちのお部屋に入り
(何時からリビングが僕らのお部屋になったんだ・・)
相変わらずおかしな格好でうろうろしている
僕 「《アゾ》、どうしたのさ」
アゾ 「・・・」
僕 「わあ!!」
アゾ 「うぐぐ・・」
僕 「わ、わかった・・ 魔女を探してるんだね!」
アゾ 「ぐふふふ・・」
僕 「待ってて! 僕が探してくるから」
アゾ 「うぐぐ・・」
僕 「魔女お~! 魔女~!!」
魔女 「何よ変な声出して・・」
僕 「魔女、そんなところにいたの。 早く来て!」
魔女 「今忙しいのよ・・」
僕 「いいから早くっ!!」
僕は物置にいた魔女を連れ、僕らのお部屋に飛び込んだ
あれ・・ 《アゾ》がいない
僕はいっしょけんめに鳴いて《アゾ》を呼んだ
・・お風呂のお部屋から《アゾ》の声がする
僕 「魔女、こっち!」
僕は魔女を連れて今度はお風呂のお部屋に飛び込んだ
魔女 「わあ!」
僕 「わあ!でしょ!!」
アゾ 「とっ、とっじこめった・・」
魔女 「何と立派な・・ トカゲさん」
アゾ 「け、けっが わ したない からぁ~」
魔女 「本当だ、傷ひとつない!」
アゾ 「あじょ やっさしく かみちゅきましたのでぇ~」
僕 「凄いじゃない!」
アゾ 「あじょ、《ゆじぼうじゅ》に こっろされないでしょ!」
魔女 「これができるようになったならもう大丈夫だよ」
アゾ 「ちょっと~ おっなか すいた だけど たべなかったあ~」
僕 「偉かったね!」
ユリぼうず 「どした・・?」
僕 「《ユリぼうず》、《アゾ》がトカゲさん連れて来たんだけど・・」
ユリぼうず 「なにい~!!」
僕 「ちゃんと話聞いてよ、 それが、怪我させてないんだよ!」
ユリぼうず 「・・僕が検査する」
《ユリぼうず》はトカゲさんにメッチャ顔をくっつけて大きな鼻息を立てながらしつこく体を検査し始めた
ユリぼうず 「怪我・・なし!」
魔女 「《アゾ》、良くやったね!」
アゾ 「まじょにぃ~ お、おみやげ だっから」
魔女 「ありがとう!」
トカゲさんは魔女の手から、珍しそうにあちこちを眺めた
けど、《ユリぼうず》と目が合うと、急いで手の中に隠れた
それから僕たちはトカゲさんを外までお送りした
ユリぼうず 「僕、今夜は《アゾ》と寝てさしあげるから」
アゾ 「けっ、けっこう でしゅ・・」
こうして最終試験に合格を果たした《アゾ》は
本日、この家の立派な一員になったのだあ~
「あ、あじょ、がんばったあ~!」