通院騒動 Ⅳ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

ユリぼうず


yuri08129

[ この日はとっても疲れてしまって、家に帰るなり倒れて眠っちゃった僕 ]


結局車の屋根は閉まらないまま、僕らは動物病院に向かった



トミニャガさん 「あとどの位ですの? ぶるぶる・・ ぶるぶる・・」


魔女 「15分位」


トミニャガさん 「あわゎゎゎゎ~ ぶるぶる・・」


魔女 「うわっ、 あと10分ちょっとで12時じゃん!」


僕  「大変じゃん! ぷるぷる・・ ぷるぷる・・」


魔女 「スピード、出させていただきます 

    《ユリぼうず》はしっかりつかまって!」


僕  「ぐあっしっ!!」


オーピュンな車 「ブウイィィィィ~~~ン DASH!


トミニャガさん 「うぎゃ~~!! うおぅ~~!!」


魔女 「トミニャガさん、寒いんですか? それとも怖いんですか?」


トミニャガさん 「ぶわわわわ~~!!」


僕  「分かり辛い・・ ぷるぷる・・」


トミニャガさん 「ぬぅ~・・ ぬってる!!」


魔女 「ぬってる・・?」


トミニャガさん 「こ、怖いから縫わないで!」


魔女 「なにを!」


トミニャガさん 「車の間を・・ ぶるぶる!ぶるぶる!」


魔女 「・・ ・・ 遅い車を縫って走んなきゃ間に合わないの!」


トミニャガさん 「もう・・ 間に合わなくてもいい!!」


魔女 「ダメッ! こんな思いして、誰が諦めるものか」


トミニャガさん 「あ、諦めて下さいましぃ~! ぶるぶる!」


魔女 「いやだっ!」




魔女 「2分前・・ 到着っ!」


僕  「早く中に入ろう!」



トミニャガさん 「初診でございますっ」


看護婦さん 「うわあ~! どうなさいしました!」


トミニャガさん 「あなた、誰の顔を見ておっしゃってる!」


看護婦さん 「あ・・ 失礼致しました」



トミニャガさんとお城と僕を待合室において

魔女は車の屋根を戻すために駐車場に戻って行った


じきに《べス》の名前が呼ばれて

診察室の中から声が聞こえる・・



先生 「大丈夫ですか?」


トミニャガさん 「この子の体がこんなにハゲてしまって・・」


先生 「い、いや・・ 飼い主さんの方ですが、大丈夫ですか?」


トミニャガさん 「大丈夫なんかじゃありませんわよ!まったく・・」


先生 「そ、そうですよね・・」



それからちょっと静かになって

どうやら《べス》が診察されているらしい



トミニャガさん 「どうでしょうか・・」


先生 「ダニも細菌も見あたらないから、これはストレスですね」


トミニャガさん 「・・・ どんな?」


先生 「どんなって・・」


トミニャガさん 「私が悪いと・・ おっしゃるのね」


先生 「い、いや、猫は些細な事でストレスを感じたりするするのでこういうことは良くありますよ。 ここまではひどくないですが・・」


トミニャガさん 「魔女さんの所は7匹も猫がいるのにどうしてハゲないの!」


先生 「ああ、あそこは猫の方が断然偉いですから」


トミニャガさん 「・・・」



トミニャガさんがお薬を待っている間

看護婦さんが僕に 「犬見る?」 って聞いたから

僕は大喜びでオリの中の犬だの猫だのを見て時間をつぶした


魔女が戻って来た

屋根がかぶさったって


帰りは暖かくして帰れた


僕  「あったか~い ドキドキ


トミニャガさん 「極楽ですわ ドキドキ 」


魔女 「ところで、今度はいつ診察ですか?」


トミニャガさん 「結構です!」


魔女 「なにが?」


トミニャガさん 「もう行って下さらなくて結構です!」


魔女 「だって、トミニャガさん車の運転出来ないじゃないですか」


トミニャガさん 「私、次回からタクシーで参ります」


魔女 「魔女が行ってあげるからタクシー代ちょうだい!」


トミニャガさん 「もうっ、い~や~だあぁぁぁ~!」


魔女 「ちっ・・」



こうして、とんでもなく寒い通院は終了した


今、振り返ると・・

動物病院に到着した時のトミニャガさんは凄かった

病院に大きな鏡がなかった事は、トミニャガさんにとって本当に幸いだった