通院騒動 | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

ユリぼうず





何日か前のお話なんだけど

朝、トミニャガさんが髪の毛をわっしゃわっしゃにしてやって来た



トミニャガさん 「ごめんくっださいまっしっ!」


水玉 「い、いらっしゃいませ・・」


トミニャガさん 「ちょっと《水玉君》、魔女さんを呼んで下さいな!」


水玉 「まだ寝てます・・」


トミニャガさん 「何ぐずぐずなさってるの、早く!」


水玉 「言葉が通じない・・」


トミニャガさん 「早くっ!!」


水玉 「ちょ、ちょっとお待ち下さい」



それで《水玉》は魔女のお部屋をしつこく引っかいた

引っかくと、うんと叱られるから

《水玉》は魔女が起きたらしい事を感じると、その場から逃げ出した



魔女 「何だって言うのよ・・」


インジゴ 「トミニャガさんが来てるよ」


トミニャガさん 「魔女さーん! 魔女さ~~~ん!!」


魔女 「トミニャガさん・・ いったいどうしたんですか?」


トミニャガさん 「いったい何時まで寝ていらっしゃる!」


魔女 「起きるまで」


トミニャガさん 「まったくイカれた生活ですこと」


魔女 「わあ、トミニャガさんの口から 『イカれた』 なんて言葉を聴るなんて、近親かぁ~ん!」


トミニャガさん 「何を訳の分からん事を・・ それより《べス》の具合が悪いんですの」


魔女 「どんな風に?」


トミニャガさん 「体の毛が大きなまだらに抜けてしまって・・ 

どうしよう、あれじゃ到底ペルシャには見えない」


魔女 「ダニが原因とか?」


トミニャガさん 「ぷふぇ! 魔女さんちじゃあるまいし・・」


魔女 「・・ では、ストレスとか?」


トミニャガさん 「何でっ!!」


魔女 「《べス》の抜け毛を私にどうしろと・・」


トミニャガさん 「魔女さんの行きつけの動物病院を教えていただきたい」


魔女 「あれ? いつもいらしてる病院は?」


トミニャガさん 「ヤブだと判明しました!」


魔女 「えっ? 今頃やっと気づかれたんですか!」


トミニャガさん 「ま、魔女さん・・ 知ってらしたの!」


魔女 「あの医者は100キロ先からからもヤブをかもし出してます」


水玉 「なんと恐ろしいヤブ・・」


トミニャガさん 「む、む、む・・ 知っていながら・・ 

              知っていながらあぁ~!


僕ら 「わあぁぁぁ~!


トミニャガさん 「魔女さん・・ こうなったら責任を取っていただきますよ」


魔女 「私が?!」


トミニャガさん 「知らぬ振りをしたでしょうがっ!」


魔女 「どこの誰がどう・・なんて、わざわざ言わないよ・・」


トミニャガさん 「言ってよ!」


魔女 「トミニャガさん、人を見る目がなさ過ぎでしょうよ・・」


トミニャガさん 「なあ~んですってえ~!」


僕ら 「わあぁぁぁ~!」


トミニャガさん 「とにかく《べス》を病院に連れてって!」


魔女 「ヤブの病院へ?」


トミニャガさん 「だあ~れがあんな所へ行けと言うものかぁ~!」


ジンジン 「だ、だから魔女、トミニャガさんは僕たちの行く病院に連れてけって言ってるんだよ」


魔女 「私が?」


トミニャガさん 「私も!」


魔女 「私が・・ 私も・・」


水玉 「だから~、魔女が、《べス》と一緒にトミニャガさんも連れて行くって事だよ」


魔女 「そおなの!」


トミニャガさん 「さあ、参りましょ! 今《べス》をつれて参りますわ」


魔女 「そーおなの!」


僕  「僕も行く!」



こうして魔女は《べス》とトミニャガさんを連れていつもの動物病院に行く事になった


それが

大変な道中になるなんて・・



つづく