封印 | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

インジゴ


ジンジン 「ねえ、ちょっと・・」


水玉 「なに?」


ジンジン 「僕、おしっこしたいんだけどさあ・・」


水玉 「すればいいじゃないか・・」


ジンジン 「出来るかよっ!」


水玉 「な、なんだよ、なにキレてるんだよ」


ジンジン 「僕はこんな状態なんだよ!」


jinjin-1 08112

水玉 「・・」


ジンジン 「このところ嫌な予感がするんだ・・」


水玉 「・・嫌な予感って?」


ジンジン 「恐怖の袋さ・・」


私  「出たの?!」


ジンジン 「隣の部屋でさ、 音がしたんだ・・」


水玉 「なんの?」


ジンジン 「だから、恐怖の袋のジッパーの音さ」


水玉 「ほんと!!」


ジンジン 「僕、聞いたんだ、 あの音を・・」


私  「マズいじゃん・・」


ジンジン 「だろ! だから僕はここから離れられないんだよ」


水玉 「だからって、おしっこくらい行けよ」


ジンジン 「ダメだ!魔女がいる時はこうやっていないと」


水玉 「わかったよ・・ 僕が交代するから行って来い」


ジンジン 「ありがとう、 ちゃんと封印しててよ!」


水玉 「了解・・」


ジンジン 「ついでだけどさあ、今日は僕、ずっと封印してたからお外に行ってないんだ、ちょっと散歩して来るね」


水玉 「おしっこの間だけじゃなかったのかぁ」


ジンジン 「そのくらいいいじゃないか、とにかく行ってくるから、封印頼んだよ」


水玉 「なんなんだよ・・」





ちょっとのはずが、《ジンジン》はなかなか帰って来なかった

毎日封印を続けてストレスが溜まっていたんだ・・


そのうち、《水玉》はお尻をもぞもぞ動かしたり、体をにゃくにゃさせ始めた

そしてだんだんイライラしてきたみたいで、魔女のバッグをバリバリ引っかきだした



魔女 「ちょっと、止めてよ! ネパールに行くまでに壊れちゃうじゃない」


ジョン ブリアン 「魔女・・ またニャパールに行くの汗


魔女 「・・・」


私  「行くの・・?」


魔女 「チケットが取れなくてまだはっきり決まってないから・・」


私  「だけどそのバッグ、もうボロボロだよ、まだそれを旅行に持って行く気なの?」


魔女 「いいの!」


私  「私の鼻汁付いてるよ・・」


魔女 「いいの!」


バリバリバリ!!


魔女 「止めて!!」


水玉 「魔女~、いつまでこうやってなきゃなんないのさ・・」




魔女 「知らないわよ、自分が頼まれたんでしょ」



ジンジン 「ただいま~」


水玉 「おまえ、遅いぞ!」


ジンジン 「僕、急いで散歩してきたんだけど・・」


水玉 「おっそいよっ!! 交代!」



それでまた《ジンジン》が交代して封印を始めた



ユリぼうず 「《ジンジン》、オットセイが言うことを聞かない」


ジンジン 「だから?」


ユリぼうず 「説教して来てよ、僕のシャラ紐を取った」


ジンジン 「無理だよ、封印中だから」


ユリぼうず 「じゃあ僕、キレちゃう」


ジンジン 「わかったよ、じゃあ代わりに封印してて」


ユリぼうず 「ちょっと説教する間くらいいいじゃん」


ジンジン 「だっめっ!!」


ユリぼうず 「・・ わかったよ」



《ジンジン》が説教をしようと《アゾ》の方に行った

《アゾ》はシャラ紐(スズランテープ)で狂ったように遊んでいる


・・ 《ジンジン》も一緒に遊びだした


シャラシャラ、ジタバタ! シャラシャラ、ドタバタ!



ユリぼうず 「何やってんだよ!説教はどうした、説教は!」


ジンジン 「こ、こういうの見ると、つい・・ 猫の性なんだ」


ユリぼうず 「ダメだ・・」


yuri-5 08112


《ジンジン》は魔女のニャパール行きを阻止しようと、毎日頑張る


そう言えば・・

最近《ジンジン》の頭にハゲが一個出来た


恐怖の袋・・

まだ決まってない・・ なんて言ってるけど

私たちは知っている

魔女は行くと決めたらどんな手を使っても行くんだから

私たちは嫌な気持ちになり始めた


呑気なのはオットセイだけだ・・ 





注) 恐怖の袋とは、魔女の旅行カバンの事で、《ジンジン》が封

印し続けいるのは、やはり毎回旅行に持ち歩くバッグです