魔女の子供時代 ~狼の子~ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

魔女



ジョン ブリアンに 『魔女は本当に狼少女だったの?』 と聞かれた


以前、魔女がチラッとそんな話を話していたのを覚えていたらしい


はい、確かに魔女は村人に 『狼の子』 と呼ばれてました!


で・・ それがなにか?


すると、軍団がその頃の事を聞きたい、と言うので

今となっては、誰もが想像など出来ないという

魔女の途轍もなく可愛くなかった幼少時代の話を・・



魔女は子供の頃、もんの凄い山の中で暮らしていた

どのくらい山の中だったのかと言うと・・

小学校にあがるまで家族以外の人間を見たことが無かったくらい


そこでの魔女は動物同然の暮らしをしていた

今考えると、それが 『自由』 というものだった


そこで魔女は父に手伝ってもらって作った木の上の小さな部屋に寝泊りする日々を送っていた

3、4才の頃だ


しかし、一人暮らしだった訳ではない

魔女には両親意外に家族があった


それは

狼、狐、狸や猫たち


彼らは、父が森の中や村から拾って来て、私たちの家族になった

まだ小さな子供だったり、赤ちゃんだったりしたこの子達は

怪我をして森の中に倒れていたり、親からはぐれて迷子になっていたりした動物達と

人間によって捨てられた猫たち


父は牧場の獣医だった

牧場には沢山の馬や牛、羊などがおり

魔女は毎日、動物にまみれて暮らしていた


父は麓の村へ往診にも行った

村といっても何かしらんの店の1軒たりもなく

村からの帰りに、父は私へのみやげとして

傷ついたり、迷子になったり、捨てられたりした動物を次々に連れて来た


魔女は父の大型バイク独特のドッドド、ドッドドという地面を揺らすような音が遠くに聞こえると

駆け寄って、今日のみやげは誰かと胸を高鳴らせた


しかし、そうそう毎日みやげを連れてくるはずもなく

父愛用の革のジャンパーの胸をそっと押せえてみて

何も入っていない手ごたえの時はひどくがっかりした


保護した動物の子供は治療したりして元気にし

一人で生きられるものは森に返した


多くのの動物が森に帰っていったけど

相当な数の猫たちだけは家に残った



木の上の魔女の部屋には

森に帰って行った様々の動物達が

はしごを上手に登って毎晩訪ねて来る

私たちは子供時代を共に過しているので、皆仲良しだ


魔女は朝起きると直ぐから猫たちを連れて森に入り

途中で動物達と出会ったりしながら

暗くなるまでそこで過す

それから家に戻って、夕食を摂り

その後、動物の食事を持って猫たちと一緒に森の部屋に行く


部屋に登り、ランプを吊るすと

どこからともなく動物達が集まって来るのだ

それからみんなでクタクタになるまでふざけ合ったりしてから一緒に眠る


でも・・

森の部屋で眠ったはずなのに

目を覚ますと・・ 不思議な事に家のベッドの中なのだった



この続きはまた次回ね・・