水玉
猫は話し合いに向いてなかった・・
そして、話し合い決裂のとばっちりは 《ジンジン》 の身に降りかかった
《ジンジン》 は目をしょぼしょぼさせてお部屋の中をうろついている
《アゾ》 がその後を付いて歩く
《アゾ》 はみんなと遊びたそうだ
前みたいに僕らに警戒心を持たなくなった
その証拠に自分用のトイレではなく、僕らのトイレを使い始めた
今までひとりでご飯を食べていたのが、時間になると台所に来て僕らに紛れている
だけど・・
今度は僕らの方が警戒しちゃって
《アゾ》 が近づくと、うなるようになっちゃった
《アゾ》 には、散々シャーシャー言われ続けたんだから仕方ないよね
けど、《ジンジン》 だけは 《アゾ》 に対してうなったりしない
《ジンジン》 は 《アゾ》 の事を任せられちゃったから
どうするかを考えてる
魔女の悪口をブツブツ言いながら考えている
《ジンジン》 が横になった
《アゾ》 が少しずつ近づいている
《ジンジン》 が 《アゾ》 の方にお尻を向けて
尻尾をパタパタし始めた
それを 《アゾ》 が目で追う
パタパタパタパタッ!!
《アゾ》 の顔が激しく上下に動く
パタパタパタパタパタッタッ!!
《アゾ》 のお尻がぷるぷる震え出した
パタパタパタパッタパッタッタタッッ!!!!
アゾ 「ぐあっしっ!!!」
ジンジン 「ひぃえ~!!」
アゾ 「ぐあっしっ! ぐあっぶっ!!」
ジンジン 「ぎょぉえ~~~!!!」
魔女 「 《ジンジン》、我慢するんだ!」
ジンジン 「しょおえ~~!!」
《ジンジン》 は涙目で耐えた・・
《ジンジン》 が座っている
《アゾ》 近づいて来た・・
どんどん近づいて来る
《アゾ》 は立ち上がって両手で 《ジンジン》 のほっぺをつかんだ
《ジンジン》 は目をぎゅっとつぶった
《アゾ》 は 《ジンジン》 の鼻先やら、目やら口やらを両手でぎゅうぎゅう押した
ジンジン 「う、うぅぅぅ・・」
アゾ 「ぎゅぅ! ぎゅぅ!!」
ジンジン 「う、う、う、ぅぅぅぅぅ~~!」
アゾ 「ぎゅぅ! ぎゅぅ~!! ぎゅ~~ぅ!!」
魔女 「 《ジンジン》、我慢するんだ!」
《ジンジン》 が歩いている
《アゾ》 がテーブルの下から狙っている
《アゾ》 がいきなり飛び出して
《ジンジン》 の足にタ~ックル!
ジンジン 「ひょえ~~!!」
アゾ 「たあ~っくる! たあ~っくるっ!!」
魔女 「 《ジンジン》、我慢す・・」
バッシッーン!!
あ・・ ついに 《ジンジン》 が 《アゾ》 をぶっちゃった・・
魔女 「あ~ぁ・・これまでの苦労が水の泡だあ」
ジンジン 「うるさい! 誰の苦労だよ!!」
アゾ 「たあ~っくる! たあ~っくる!!」
ジンジン 「うぎゃお~~~!!」
魔女 「《アゾ》・・ めげてない・・」
やっぱ・・ 僕ら、あの子と仲良くやれる自信ないです