ジンジン
昨夜、《アゾ》 対策本部が設置された
魔女が僕らの誰かを〈本部長〉っていうのに任命しようとしたんだけど
僕らの誰もが〈本部長〉の意味がわからず・・
〈本部長〉って何?
それで魔女は〈本部長〉っていうものの役目についての説明を僕らにしてるみたいなんだけど
何の事だか、どんな事だか僕らにはさっぱり理解できず
説明をするのがすっかり面倒臭くなった魔女が
「もう、私がやるからいいわよ!」 と引き受けた
(引き受けたわけじゃないわい!)
魔女 「それで、前みたいにみんなが楽しく生活するにはどうしたらいいか話し合いをしよう」
ジョン ブリアン 「話し合いをしたら前みたいになるの?」
魔女 「前みたいになるように話し合いをするの!」
ジョン ブリアン 「それって何か違うの?」
魔女 「大違いだろう・・ で、みんな、どうしたらいいと思う?」
涼子 「 《アゾ》 を返せば?」
魔女 「そういう訳にはいかないわよ!」
ユリぼうず 「誰かにあげちゃう?」
魔女 「何でも簡単に終わらせようとしない! 《アゾ》 はここにいるの。 それは決まってて、それでどうしたらいいかって話し合うの!」
水玉 「僕の顔を見てうなるな!って言いたい」
魔女 「癖だと思って我慢しなよ」
ユリぼうず 「喧嘩売られたから、僕が殴ったら反抗した」
魔女 「小ちゃい子を殴るな!」
ジョン ブリアン 「僕はさい初に会った時、いきなり 《アゾ》 にシャーシャー言われたのが今でもこわいんだ・・」
魔女 「 《ジョン ブリアン》 は 《アゾ》 よりずっとずっと大きいのに何を恐がってる、逆に殴り返せ!」
僕 「魔女の言ってる事、矛盾してる・・」
インジゴ 「私はお部屋のドアさえ開いていればいい」
魔女 「だから・・ それは無理なんだってば」
涼子 「みんな、文句ばかりじゃなくて、どうしたらいいかを話してるんだから・・」
魔女 「おお! 《涼子》 、珍しく良い事言うじゃん!」
涼子 「返しちゃえばいいのよ」
魔女 「・・・」
猫に話し合いは無理だった
《アゾ》 対策本部はあっという間に解散に追いやられ・・
気がすまない魔女が僕に言った
魔女 「 《ジンジン》、 あなたが何とかしなさい!」
僕 「な、なんで?」
魔女 「なんでも! あなたが何とかするの!」
僕 「なぁ~んでよぉ~!」
魔女 「決めたの!」
僕 「勝手に決めないでよ!」
魔女 「 《ジンジン》 に任せたからね!」
僕 「ひっでぇ~!!」
あんまりだよねぇ・・
《アゾ》 対策本部 っていったい何だったんだよ
何の意味があったんだよ・・
僕にどうしろって言うんだぃ