ユリぼうずともりやさん | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

涼子


私は今日、お化け屋敷で《ベス》といっぱい遊んだ


すごく暑かったけど、二人で一生懸命に遊んだ

この前、《ベス》 の長い毛の所々が梅の木のトゲに取られ

それを見てヤケクソになったトミニャガさんは

《ベス》 の毛を短く切ってしまった


毛の短いペルシャ猫って・・

ひどく人相の悪い新種のようで

お迎えに行った時、玄関に現れた 《ベス》 を見た軍団は

後ずさりしてしまい・・ 中にはうなり出すヤツまでいたくらいだ


《ベス》 とさよならしてお家に入ろうとしたら

2階の窓から 《ユリぼうず》 が覗いていた


《ユリぼうず》 は病気だから、なかなかお外には出してもらえない


最近はちょっとの時間お庭だけはいいよ、て言われてるけど・・


ほとんどお部屋で過していて、ものすごくつまらなさそう



ユリぼうず 「お外に行きたい・・」


魔女 「病気が治るまではダメよ」


ユリぼうず 「お外に行きたい・・」


魔女 「我慢しなさい!」


ユリぼうず 「お外に行きたい・・」


魔女 「・・・」



ジンジン 「なんであんなに行きたがるんだ?」


私  「 《もりやさん》 に会いたのよ・・」


インジゴ 「そう言えばこの前、魔女に 『 《もりやさん》 を探しに行ってもいい?』 って聞いてた」


水玉 「僕らが 《もりやさん》 を探して連れてこようか!」


私  「どこにいるのよ」


水玉 「わかんないよ、だから探すんじゃん」


インジゴ 「私、行ってくるよ!」



それでみんなはお外に出て行った


私は・・

ああいうのをくわえるのは苦手だから行かない!


しばらくして・・



水玉 「いちゃ、みふへたよ!《ユリャぼうず》、ほほこぶぞほ~!」


ジンジン 「何言ってんの?」


私  「 《もりやさん》 をくわえてるからちゃんとしゃべれないのよ! 《ユリぼうず~》、《もりやさん》 が来たよ!」


ユリぼうず 「ほんと?! 《も、もりやさ~ん》!!」


水玉 「はい、どうぞ! 生きものをくわえるのは慣れてないから苦労したけど、頑張って連れて来たよ!」


ユリぼうず 「・・・」


私  「どうしたの?」


ユリぼうず 「 《も・りやさん》 じゃない・・」


水玉 「へ? 違う?」


ユリぼうず 「違う・・」


yamori07724

「ぼく、まだこどもなんですけど・・」



インジゴ 「《ユヒぶ-じゅ》、《もひひゃしゃん》、ちゅれへきらほ~」


ユリぼうず 「ほんと?!」


インジゴ 「ふぉんっふぉ~らふょぉ~、ふぁい!」


私たち 「・・・」


インジゴ 「どおしたの?」


ユリぼうず 「・・・」


ジンジン 「これなに?」


インジゴ 「 《もりやさん》 ・・」


水玉 「草ごと?」


インジゴ 「だって草にくっついていたんだもの・・」


私  「草ごと、とかって話しじゃないでしょう、これ・・」


ジンジン 「・・ 草食猫には 《もりやさん》 がこんな風に見えてるわけ?」


インジゴ 「・・・」



youtyu07724

しばしベランダでくつろぐ事になったヤモリと間違えられたアゲハの幼虫



私  「 《ジョン ブリアン》 も誰か連れてきたわよ!」


ジョン ブリアン 「・・・」


ユリぼうず 「 《もりやさん》!!」


私  「本物なの!」


ユリぼうず 「 《もりやさん》 !!」


もりやさん 「 《ゆりぼうじゅ》 ・・」


moriya07724


水玉 「 《ジョン ブリアン》、おまえ・・すごいな!」


ジョン ブリアン 「・・・」


ユリぼうず 「ありがと・・」


ジョン ブリアン 「 《ユリぼうず》・・

              ぼくをさがして・・ ありがと」