インジゴ
キラキラしたものが壁や床や天井を行ったり来たりしていて
あら・・?
と思って、後を追ったの
それは不思議なもので
捕まえられそうで
なかなか捕まえられなくて
あっちに行ったり
こっちに来たり・・
キラキラを追って、私の顔はぐるぐるまわった
走って行ってタッチした!
でも、壁を触ってる感じだけで
キラキラは捕まえられない
そんな私に気づいたちよちゃんが
持っていたものを揺らして
私の体にキラキラをくっつけた
私は驚いて飛び跳ねた
キラキラは壁に移動して
そこで楽しそうに踊り出した
私はちよちゃんが持っている物に興味を持った
私 「それはなあに?」
ちよちゃん 「鏡だよ」
私 「キラキラはそこから来るの?」
ちよちゃん 「そおだよ!ほらっ」
ちよちゃんは鏡を揺らしてキラキラを躍らせた
そしてまた鏡を顔に近づけて何かしている・・
私はちよちゃんがしている事に興味を持った
私 「何してるの?」
ちよちゃん 「お化粧」
私はそれを、じぃぃぃぃぃ~っと見ていた
それでたまらなくなって催促した
ちよちゃん 「《インジゴ》もお化粧するの?」
私 「する・・」
ちよちゃんが私のほっぺをふわふわの毛(ブラッシュ)で何回かなでて、鏡を見せてくれた
良く分かんないけど、いい匂いがして何だか嬉しい気持ちがした
それからも私はちよちゃんのお化粧っていうのを
じいっと見続けた
ちよちゃん 「マニキュアもする?」
私 「うん・・」
前の爪の先に何かを塗ってる・・
臭いけど我慢した
ちよちゃん 「ほら出来た、赤いマニキュアだよ
《インジゴ》、とっても素敵な爪になったよ!」
私はすっかり満足し
また鏡のキラキラを追って
赤いマニキュアの爪を持ち上げ
部屋の中を2足歩行で撥ねながら移動した
「 《インジゴ》、キョンシーみたいだよ」
ってちよちゃんに言われた
キョンシーってなんだろう・・
やっぱりお化粧した猫なんだろうか・・